写真

森山大道の経歴・作品・写真展。ストリートフォトグラファーの親近感。

「アレ・ブレ・ボケ」と形容される作風が特徴で、ストリートフォトグラファーと呼ばれる写真家 森山大道(もりやま だいどう)氏。

被写体は路上のありふれた一瞬で親近感があり、ハッセルブラッド国際写真賞などを受賞し、海外でも高い評価をうけています。

ここでは、森山大道氏のプロフィール、学歴、経歴、賞歴、作品、写真展を見ていきます。

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森山大道のプロフィール  学歴・経歴・賞歴

The Shady Side: In Love with Shinjuku / Pen Magazine International引用元:https://pen-online.com/arts/daido-moriyama/

生年月日:1938年10月10日 

出身地:大阪府池田市

学歴:大阪市立工芸高校中退

居住地:東京都豊島区

東京工芸大学客員教授、京都造形芸術大学客員教授、専門学校東京ビジュアルアーツ顧問、専門学校名古屋ビジュアルアーツ特別顧問。 

森山大道氏は1938年10月10日、大阪府池田町(現池田市)に生まれました。父親は保険会社に勤務していたので、転勤が多く、幼少期は転校を繰り返したことで、友人もできなかったようです。

1955年、大阪市立工芸高校を中退した森山氏は、フリーのグラフィック・デザイナーとして活動するようになります。 その後、大阪の岩宮武二氏のスタジオのアシスタントとなります。

岩宮武二 (1920年(大正9年)1月4日 – 1989年(平成元年)6月26日)

プロ野球・南海ホークスに捕手として入団するが、体を壊し退団。戦後にフリーカメラマンとして日本の伝統美を追求する作品を発表した。昭和41年大阪芸術大学教授、写真集『京 Kyoto in KYOTO』で毎日芸術賞受賞。1969年、『宮廷の庭1・2・3』で芸術選奨文部大臣賞受賞。写真集は他に『アジアの仏像』など。写真展のご案内>「日本の美を追い求めた写真家・岩宮武二 京のいろとかたち」 - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト引用元:https://www.sankeibiz.jp/business/news/200102/

この時代に、ウィリアム・クラインの写真集に強い衝撃を受け、路上スナップ写真を学んびました。

1961年に東松照明、奈良原一高、川田喜久治らが結成した写真家グループ、「VIVO」に関わりたいため上京。そかし、VIVOは解散し、森山は、細江英公氏に認められアシスタントとなります。1964年に神奈川県逗子市に移り独立、フリーランスの写真家となります。

横須賀アメリカ軍基地の周辺の、独特の雰囲気の街と人をスナップして『カメラ毎日』誌に1965年8月号に「ヨコスカ」のタイトルで9ページの掲載されます。

この写真家としてのデビューを機に、『カメラ毎日』、『アサヒグラフ』などにも次々に作品を発表し、1967年には日本写真批評家協会新人賞を受賞。翌年には最初の写真集『にっぽん劇場写真帖』を出版。

1970年には『週刊プレイボーイ』に篠山紀信氏と隔週でヌード作品を掲載し、71年には横尾忠則とともにニューヨークに滞在。『アサヒカメラ』に「何かへの旅」のシリーズを連載する。ほとんど何が写っているか判然しない「アレ・ブレ・ボケ」の写真の集合となった写真集『写真よさようなら』を出版。

1982年に写真集『光と影』を刊行。自宅の近くで撮影した芍薬の花をはじめとして、森山氏の日常に出現してきた「光と影の場所」を表現します。1988〜89年にかけてはパリに滞在。

1990年代は路上写真の集大成の写真集シリーズを制作。

2000年からは、東京工芸大学客員教授、 京都造形芸術大学情報デザイン学科客員教授に就任。写真芸術の教育にも力を注いでいます。

主な受賞歴

  • 1967:日本写真批評家協会新人賞
  • 1983:日本写真協会年度賞
  • 2003:第44回毎日芸術賞
  • 2004:ドイツ写真協会文化賞
  • 2012:インフィニティアワード、生涯業績部門、国際写真賞
  • 2019:ハッセルブラッド財団国際写真賞

森山大道の作品

森山大道の写真展

森山大道の東京 ongoing

東京都写真美術館が3ヶ月ぶりに再開。「森山大道の東京 ongoing」展も開幕|画像ギャラリー 4/8|美術手帖引用元:https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/22059/pictures/4

開催期間:2020年6月2日(火)~9月22日(火・祝)

会場:東京都写真美術館
〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-3
恵比寿ガーデンプレイス内
TEL 03-3280-0099

本展では、「ongoing=進行中、進化し続ける」をテーマに、今なお疾走し続ける森山大道がレンズを通してとらえ続けてきた街・東京を、カラーとモノクロの最近作を中心に展観します。 出典:東京都写真美術館

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親近感のあるダークサイド

森山氏は、現在も毎日のように東京の街を撮り続けています。朝起きると、近所の池袋周辺をデジタルコンパクトカメラをもって、ゆっくり散歩するのが日課だそうです。

東京の人とモノの歴史の進化、特にダークな力強い面を見せる作品は、洗練されアタグラフティアートのようにも感じられます。様々なストリートの出来事は、見慣れている風景でありながら、わざと見落としているのかもしれません。

写真展では、単純に東京の歴史をなぞり、ノスタルジックな気分とともに、現在の自分を振り返ることができるでしょう。美しく爽やかで癒やしを与えてくれる写真とは全く別の、心の奥にしまわれた感情を呼び起こしてくれるかもしれません。

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