絵本作家であり工学博士のかこさとし(加古 里子)氏。
60年近くの絵本作家歴があり、柔らかな画風で「だるまちゃんシリーズ」などが、みんなに親しまれています。
本記事では、かこさとしの経歴、学歴、賞歴、家族(妻、子供、孫)を紹介します。
また自宅、展覧会や記念館(絵本館)も見ていきましょう。
かこさとし(加古里子)のプロフィール・経歴・学歴・賞歴
<引用元:https://check-it-yumeijin.com/>
本名:中島 哲 (なかじま てつ)
生年:1926年
没年:2018年 享年92歳
出身地:福井県越前市
学歴:東京工業大学工学部応用化学科 卒業・工学博士
かこさとし氏は8歳のときに、東京に家族と共に転居し、板橋区で育ちます。
成蹊高校在籍中に俳人の中村草田男に師事し、「里子」をペンネームとします。
大学時代には子供向けの演劇曲本を学び、卒業後、「昭和電工」に入社します。
研究を続ける傍ら、人形劇や絵本の制作を始め、最初の絵本は1959年出版の『だむのおじさんたち』です。
<引用元:</phttps://www.smokebooks.net/>
1973年、47歳の時、昭和電工を退社し、フリーで各大学の非常勤講師や絵本の制作をしていきます。
TV番組にコメンテーターとして出演したり、新聞、雑誌のコラムをかいたりもして、子供の教育にも関わっていきました。
作品は『からすのパンやさん』を代表する「かこさとしおはなしのほん」シリーズ、『うつくしい絵』、「だるまちゃん」シリーズ、『とこちゃんはどこ』、「かこさとしからだの本」シリーズ、『伝承遊び考』など600点におよびます。
2018年5月、藤沢市の自宅で永眠。
受賞歴
- 産経児童出版文化賞大賞(1963年)『かわ』
- 産経児童出版文化賞推薦(1969年)『だるまちゃんとかみなりちゃん』
- 産経児童出版文化賞(1970年)『かこさとし かがくの本 全10巻』
- 児童福祉文化賞(1970年)『海』、(1971年)『とこちゃんはどこ』、(1973年)『あなたのいえ わたしのいえ』
- 第23回日本エッセイスト・クラブ賞(1975年)『遊びの四季』
- 第15回久留島武彦文化賞(1975年)『遊びの四季』子どもの遊び研究家として
- 高橋五山賞特別賞(1985年)
- 日本科学読物賞(1991年)『ピラミッド』
- 産経児童出版文化奨励賞(1992年)『かこさとし あそびの大宇宙』(全10巻)
- けんぶち絵本の里 びばからす賞(1998年)『きつねのきんた』
- 児童福祉文化賞特別部門(2007年)長年にわたって、子どもの伝承遊びや文化活動にたずさわり、子どもの生活と文化の向上に努め、児童健全育成に貢献してきた活動
- 菊池寛賞 (2008年)「絵本作家、児童文学者としてのユニークな活動と、子供の遊びについての資料集成『伝承遊び考』全四巻の完成」により
- 日本児童文学学会特別賞(2009年)『伝承遊び考』
- 日本化学会特別功労賞(2009年)絵本を通じて子どもたちに科学の魅力を伝えてきた功績を称えるために同賞を創設、授与
- 神奈川文化賞受賞(2009年)
- 川崎文化賞受賞(2009年)
- 日本保育学文献賞(2010年)『伝承遊び考』
- 国際アンデルセン賞画家賞ノミネート(2011年)日本代表として
- 越前市文化功労賞(2011年)、越前市市制10周年記念特別功労者(2015年)
- 東燃ゼネラル児童文化賞受賞(2012年)
- MOE絵本屋さん大賞2位(2013年)『からすのおかしやさん』
- 第40回巌谷小波文芸賞(2017年)「だるまちゃん」シリーズ、「かわ」「宇宙」などの科学絵本、紙芝居、遊び研究と、子ども文化の広範な分野で、科学者ならではの人類学的な叡智をバックボーンにした半世紀以上に渡っての多彩な活動とその功績に対して
<出典:https://ja.wikipedia.org/>
かこさとしの家族 妻・娘・孫
1959年、29歳のとき、昭和電工の部長秘書だった女性と結婚。
子供は娘が二人います。
長女の鈴木麻里さん(2019年現在 62歳)は、高校で教鞭をとった後、加古総合研究所に勤務し、かこさとし氏の仕事を支えました。現在は夫と共に講演会、作品の著作権管理をしています。
<引用元:https://marog01.com/kako-satoshi-picture-book-writer/
勉強をよく教えてくれたり、子供の才能を伸ばすような指導をする優しい父親であったと語っています。
次女は亀津絵里さん (2019年現在 58歳)。藤沢市でペインクリニックを営む院長です。
<引用元:</phttps://doctorsfile.jp/>
孫は数人いて、とても可愛がっていたそうです。
『ありちゃんあいうえお かこさとしの71音』では、
「まごまごのうた」と題し、孫の翼(たすく)さん(2019年現在 26歳)を「たっくん」、鴻(ひろき)さん(2019年現在 25歳)を「ひろちゃん」として描き、二人の孫を見つめる優しい詩を書いています。
左が孫の亀津鴻さん <引用元:<https://mainichi.jp/>
かこさとしの自宅
<引用元:https://marog01.com/>
かこさとし氏は福井県で生まれ、東京都板橋区で育ちます。
昭和電工に勤務している時は、目黒区大岡山の会社の寮や、川崎市の市営分譲住宅に住んでいました。
この分譲住宅は、コンクリートづくりの長屋で、とても狭く、絵本の仕事場と子供の勉強部屋が一緒だったとか。
1970年に神奈川県藤沢市の片瀬山に仕事場を兼ねた自宅を建てました。
2019年 かこさとしの展覧会
<引用元:http://kakosatoshi.jp/>
『かこさとしの世界』
かごしまメルヘン館
期間:2019年7月12日〜9月16日
〒892-0853 鹿児島市城山町5-1
TEL.099-226-7771 FAX.099-227-2653
観覧料 一般 300円、小・中学生 150円
開館時間 9:30~18:00(入館は17:30まで)
代表作『だるまちゃんとてんぐちゃん』『からすのパンやさん』や、宇宙、地球、生き物など科学を題材にした作品の絵本原画(複製画)などの展示。
かこさとし ふるさと絵本館
<引用元:</phttps://www.fuku-e.com/
住所 | 越前市高瀬一丁目14-7 |
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開館(利用)時間 | 10:00~18:00 |
休館日 | 毎週火曜日、国民の祝日の翌日、年末年始 |
交通アクセス | JR武生駅から徒歩約32分/北陸自動道武生I.Cより車で9分 |
駐車場 | 有 |
お問い合わせ先 | かこさとし ふるさと絵本館「砳」 0778-21-2019 |
かこさとし氏の生まれ故郷、福井県越前市に2013年4月26日に開館した子どもから大人まで楽しめる絵本館。
ほとんどの作品を収蔵する他、4000冊余りの絵本や紙芝居を読める絵本の部屋、からす、だるまちゃんやマトリョーシカちゃんの衣装を着たり昔遊びやユニークな工作のできる遊びの部屋、2階には原画や複製原画が展示される。 <出典:http://kakosatoshi.jp/>
入館料は無料で、周りには情緒溢れる風景が広がっていますから、散策にもぴったりです。