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ピカソの回収された盗難絵画は誰が持っていたのか?なぜ逮捕者が出ないのか?

盗難されたピカソの作品「ドラ・マールの肖像」(「女性の胸像」)が、20年ぶりに発見され、回収されました。

本記事では、盗難された絵「ドラ・マールの肖像」はどんな絵なのか?どのように発見、回収されたのか?盗難されたのに逮捕者がでないのはなぜなのか?をみていきましょう。

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ピカソの作品盗難され回収できた「ドラ・マールの肖像」

「picasso dora male painting stolen」の画像検索結果

盗難にあい今回、回収されたのは「ドラ・マールの肖像」もしくは「女性の胸像」

ピカソの1938年の作品。現在の想定価格では約31億円の価値があるとされています。

「ドラ・マールの肖像」はピカソのお気に入りの一つであり、1973年にピカソが亡くなりまで自宅のプライベートコレクションでした。その後オークションで個人に売却され、1999年に盗難にあったときの持ち主は、サウジアラビアの富豪が所有していました。

肖像画の女性「ドラ・マール」はピカソの愛人で、ピカソの成熟期の作品です。

顔のブラッシュストロークは繊細で、ピカソが彼女を深く賞賛していたことが表現されています。

ピカソの代表作品「泣く女」もドラ・マールがモデルとなっています。

「ピカソ 泣く女」の画像検索結果

モデルのドラ・マールについて

「ドラ・マール」の画像検索結果

ドラ・マールはクロアチア生まれで、シュールレアリズムの写真家で、マン・レイの助手やモデルをしていたこともあります。

マールが28歳、ピカソが54歳のときシュルレアリストが集まるカフェで出会い、ピカソは彼女の美貌と自傷行為に大変魅了されたといいます。

マールはよく泣く女性で、そこも印象的だったので「泣く女」が出来上がったようです。

ピカソとドラ・マール

しかし、当時の愛人としてのライバル、マリー・テレーズ・ウォルターの子供ができたことや、新しい恋人フランシス・ジロー(ピカソをふった唯一の愛人)ができ、自分に興味を失ったピカソから離れていきました。

ピカソと別れてからは、俗世との交渉をたち、芸術活動のみを続けて、89歳、パリで死去しました。

盗難された絵はどのように発見され回収されたのか

「ドラ・マールの肖像」は1999年、フランス南部の港町アンティーブで、当時の所有者のサウジアラビアの富豪のヨットから、何者かによって盗み出されました。

この盗難絵画の調査をしていたのが「美術界のインディ・ジョーンズ」と言われるアーサー・ブラント氏。

ブラント氏は盗難美術品の場所や犯人を突き止める美術品探偵のような仕事をしています。この絵画が長年にわたり犯罪地下組織の間で流通していたそうで、麻薬や武器の取引のためフランスからオランダに入り、担保として定期的に使用されていたのではないかと推定しています。

今回の回収は、現在の持ち主のオランダのビジネスマンの代理人?から、「ドラ・マール肖像」ではないかという連絡を受け、絵画の安全を確保するために、ブラント氏の自宅のアパートに持ち込むように支持したそうです。

代理人たちは、プラスティックの黒のゴミ袋に絵画を入れて、ブラント氏の玄関先に置いていきました。

ピカソの専門家の鑑定により、本物であることが確認され、現在は保険会社が保管していています。今後、どの美術館が管理するのか、所有していたオランダ人の元に戻されるのか、または盗難時の所有者のサウジアラビア人の返還されるのかは未定です。

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盗難なのになぜ逮捕者がでないのか?

盗難された絵画の90%は破壊されるのが通常なので、今回、無事に回収されたのは珍しいことです。

「ドラ・マールの肖像」は盗難された絵画であるのですが、盗難された場所のフランスと発見された場所のオランダ、両国は、最後の所有者のオランダ人を起訴することはないと言っています。

アーサー氏の調査によると、そのオランダ人の男性は、盗品であるかどうかを知っていたかは別として、合法的な取引で絵画を購入、支払いをしており犯罪の要素はなかったそうです。

またこの絵画を販売したディーラーも、盗品であったと知らなかった可能性はあります。ドラ・マールをモデルのしたピカソの作品は多数あるので、出自を掘り下げて確認していなかったか、盗品のデータベースに載せていなかった可能性があります。

また、何度も闇で転売されているので、最初にヨットからこの絵を盗んだ犯人を突き止めるのは非常に難しいことでもあります。

盗難品が奇跡的に無事に戻ってきたことだけを喜ぶべきだ、ということのようです。

美術界のインディ・ジョーンズ、アーサー・ブラント氏の今までの実績を知りたい方は、こちらもお読みください

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