NHKの「きょうの料理」でお馴染みの料理研究家の横山タカ子さん。
信州料理も沢山紹介していて、本も出されていますね。
無形文化遺産でもある、“和食”と郷土料理の魅力を伝えるべく奮闘しているとか。
“長寿ごはん”を推奨し、研究実践しているんです。
その横山さんの「さしす梅干」ってご存知ですか?
この猛暑の中、熱中症防止に役立っている梅干し。知っておくと便利かもしれません。
そして、横山タカ子さんが考案する「ひらがなご飯」を紹介します!
横山タカ子の「さしす梅干し」って?
完熟の実を、さ(砂糖)・し(塩)・す(酢)で漬けて干すのが、「さしす梅干し」です。塩けは控えめなのに酢の効果で傷みにくく、「梅酢があがらない」「かびが生える」といった失敗が少ないのが特徴です。ほんのり甘く食べやすいので、そのままでも、お茶請けとしても喜ばれます。
材料(つくりやすい分量)
・完熟梅 1kg
*全体備考参照。
・ざらめ糖 300g
*または氷砂糖。
・粗塩 100g
・酢 カップ4
作り方《「さしす」に漬ける》
- 1.梅は水でやさしく洗い、竹串でなり口を取る。傷んでいる部分があれば、ナイフで除く。
- 2.清潔な布巾で水けを拭き、容器に入れる。
- 3.ざらめ糖、粗塩を加え、酢を回しかける。
- 4.ふたをして、なるべく涼しく日の当たらない場所に2週間以上おく。梅が浮き上がってしまう場合は、皿などで落としぶたをする。それでも梅が完全に浸らなければ、塩と砂糖と酢を1:3:8の割合で混ぜたものを適宜加える。
《土用干し》
5.清潔なスプーンや箸で梅を取り出し、ボウルの上に置いたざるにのせて汁けをきる。さしすは瓶などで保存する。
- 6.間隔をあけて並べ、屋外の日当たりのよい場所で三日三晩干す。夜もそのまま夜露に当て、2日目と3日目の朝に、それぞれ1回梅をひっくり返す。雨に当たってしまったら梅を漬けていたさしすを少し取り分けてボウルに入れ、その中で梅をふり洗いする。再びざるに並べ、晴れてから3日間干し直せばよい。
- 7.干し上がった梅は、清潔な容器に入れて保存する。すぐに食べられるが、時間がたつほどまろやかな味になる。
<出典 きょうの料理>
準備する材料も少ないので手軽に作れそうですね。常備しておけば、夏バテ対策にもなりますね。
横山タカ子のひらがな料理
“ひらがな料理”と言うのは、ご飯にみそ汁、酢の物に煮物、そしてメインの動物性タンパクと漬け物をプラスしての、一汁四菜というスタイル。
長年受け継がれ、余分なものが、そぎ落とされて今なお残っている料理こそが、麻痺した現代人の食生活改善に必要であり、これから先も食べ繋ぐべきと、横山さんは提言しています。
ひらがな料理の幾つかを紹介しますと
レタスのしょう油漬け
材料(レタス1玉分)
レタス・・・1玉(約500g)
薄口しょう油・・・大さじ2
ごま油・・・少々
かつおぶし・・・適量
作り方
1.レタスは半分に割って洗い、水を切る。
2.半個に薄口しょう油大さじ1ずつかけ、チャック付き袋に入れ密閉し、冷蔵庫に半日おく。
3.ザクザクと切り、好みの量のごま油をかけ、かつおぶしをふる。
<出典 JA長野県>
なんて簡単にできるんでしょう!レタスの大きさで、お醤油の量を加減するといいそうですよ。
青じそご飯きつね焼き
材料(5枚分)
ご飯・・・500g
しその葉・・・10枚
ごま・・・大さじ2
油揚げ・・・5枚
かつお節・・・3g
しょう油・・・小さじ2~3
作り方
1.しその葉を千切りにして一度水を通し、水分を切る。ごまは炒っておく。
2.油揚げの短い一辺を切り、口を開けておく。
3.ご飯に1とかつお節としょう油を混ぜ、2に平らに詰める。
4.何も敷かないフライパンで、両面をこんがり焼き、仕上げにしょう油をふる。一口大に切り、器に盛る。
<出典 JA長野県>
これもお手軽ですね。残りご飯と油揚げがあれば簡単にできますね。みょうがをいれても、美味しいそうですよ。
まとめ
横山タカ子さんが提案するのは、長野県の郷土色豊かな料理です。
メインは地元で獲れる野菜ですが、どれもがスーパーでも手軽に買える食材ばかり。
料理に自信が無い方でも簡単に調理でき、さらには“財布に優しい”高価格ではない材料でできる料理です。
また、注目すべきはその料理法や調味料。塩や高級なオリーブオイルなどはあまり使わず、食材が本来持つ、その味を最大限に引き出し、調理している点ですね。
日頃からバランスの取れた食事をすることは、病気の予防や治療に欠かせないものです。
横山タカ子さんのレシピで料理して、健康で美味しいという毎日の食生活を、豊かにしていきたいものです!