Short Story

温泉卵外貨|ショートストーリー

温泉のある地方に行けば、「温泉卵」はつきもの。ドロっとした半熟から固茹でまで、お店によって様々な温泉卵が食べられます。

温泉の匂いのする卵を食べていると、温泉地にきたという実感がわき、十分リラックスできますね。

今回は「温泉卵外貨」というお題をもらい、アメリカを放浪する青年を主人公にしてみました。

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温泉卵外貨

俺はアメリカ中を気ままに旅する自由人。
というと聞こえがいいが、貧しいバックパッカーだ。
ヒッチハイクをしたり、ベンチで寝たりすることだってある。
今日は間欠泉で有名なYS国立公園に来た。
バッファローが草原で草をはみ、青い温泉は実に美しい。
少し腹が減ったので、今朝、農家の人からもらった卵を取り出す。
日本人としては温泉では温泉卵だよな。
ビニール袋に入れ青い温泉につければ、温泉卵ができあがる。

すると、側にいたアメリカ人の家族が声をかけてきた。
どうやら、何度も日本に行ったことがあり温泉も好きだそうだ。
俺が温泉卵を分けてやると、とても喜んで俺の手に紙幣を握らせてくれた。
やった!久々に安宿に泊まれそうだ。

笑顔でその家族と別れた後、渡された紙幣がいくらか見てみる。
ゲッ!日本円じゃん!ここはアメリカだぜ?
日本旅行に行って余った日本紙幣をくれたのか・・・・。
今夜も野宿決定だな。

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イエローストーン国立公園の思い出

イエローストーンは間欠泉で有名です。そして美しくブルーの輝く大きな温泉もみごとなものです。日本人として入浴欲にかられたときは、温泉の湧き出る川もあるので、露天風呂として入ることもできます。

そして、野生動物の宝庫でもあります。キツネやシカは勿論のこと、クマやバッファローも見放題です。

しかし、大動物は遠くから眺めているのはいいのですが、運転中の道路や駐車場、ハイキング中に出くわすと恐怖です。

私は愛犬とともにイエローストーンへ訪れました。残念ながら、アメリカの国立公園のほとんどのトレイルは、ペット禁止なので、駐車場で友人を待っていました。

すると、バッファローの群れが、ごく普通に駐車場に入ってきたのです。バッファローは群れで生活しますから、あの巨体が10頭もくれば、もうゴジラの襲撃ぐらい怖いものです。団体の観光客は、すごい勢いで観光バスに乗り込み、個人で来ている人たちは車の中で、身を屈めて様子を伺っていました。

私は運悪くマイカーを止めた場所からは離れたところにいて、しかも犬連れ。その犬は戦闘意欲旺盛のハスキーでしたから、もし、バッファローに見つかったら、大変なことになってしまいます。私は満身の力で大型ハスキー犬を抱き上げ(このときほど、ジムに通っててよかったとおもったことはありません)、近くの公衆トイレに避難しました。

私はトイレの小さい窓からバッファローたちが、駐車場から立ち去るのを息を殺して待ちました。犬の匂いを嗅ぎつけれれないように祈りながら、、、。まあ、こういうときに限って、彼等は早く立ち去らないで、立ち止まったりしちゃてるんですよね。

それでも、そこにいた人たちや車と接触することもなく、みんな無事でした。恐怖の沈黙の30分間も、いまではいい思い出です。

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