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ウィリアム・ケントリッジの作品・経歴・展覧会。動くドローイングで歴史を知る。

南アフリカ出身の現代美術家 ウィリアム・ケントリッジ(William Kentridge)。

日本ではあまり知られていないのですが、世界的には手描きアニメーション「動くドローイング」で有名で、最近では世界文化賞絵画部門を受賞しました。

ウィリアム・ケントリッジ氏のプロフィール、経歴、学歴、賞歴、作品、展覧会、家族を見ていきましょう。

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ウィリアム・ケントリッジのプロフィール 経歴・学歴・賞歴

「william kentridge」の画像検索結果引用元:https://www.salzburgerfestspiele.at/

生年月日:1955年4月28日 2019年現在 64歳

出身地:南アフリカ ヨハネスブルグ

学歴:ウイトワーテルスラント大学 政治学、アフリカ学 (名誉博士)
        ヨハンズバーグ美術学校 エッチング
   エコール・ド・ジャック・ルコック 演劇

ケントリッジ氏の両親はユダヤ人で、二人共アパルトヘイト制度で阻害された人々を助ける弁護士でした。始めは俳優志望だったので、パリのエコール・ド・ジャック・ルコックで演劇を学び、1975年からヨハネスブルグで、俳優・演出家・アートディレクターとして活躍しています。

1989年、34歳のときから現代美術家として国際的な活動を開始します。木炭、パステル、版画を使って南アフリカの政治的な問題をとりあげ、アニメーション映画も作成。

この「動くドローイング」木炭で描かれた映像は、現在のアニメーション技術とは違い、連続した絵は常に同じ紙の上にあります。このケントリッジ氏の独自の技術と政治的な内容の作品は、南アフリカで芸術家としての知名度を高めました。

ケントリッジ氏の作品は他にもオペラ、タペストリー、彫刻、壁画と多岐にわたり、どれも歴史的、政治的な意味合いが深いものです。

主な賞歴

  • 1986年 マーケットシアター賞
  • 1987年 スタンダードバンクヤングアーティスト賞
  • 1999年 カーネギーインターナショナル カーネギーメダル
  • 2006年 シカゴ大学ジェシー・ローゼンバーガー賞
  • 2009年 国際美術評論家協会 最優秀賞
  • 2010年 京都賞
  • 2012年 ダンデビッド賞
  • 2013年 芸術文化勲章
  • 2017年 アストウリアス皇太子賞
  • 2019年 世界文化賞 絵画部門

ウィリアム・ケントリッジの家族 妻と子供

ケントリッジ氏はリウマチ専門医のアン・スタンウィックスと結婚しており、3人の子供(息子2人、娘1人)がいます。

息子二人は南アフリカで活動する弁護士の、シドニー・ケントリッジと、フェリシア・ケントリッジです。


左から妻 アン、娘 イザベラ、ケントリッジ氏 引用元:http://www.law.uct.ac.za/

ウィリアム・ケントリッジの作品

ケントリッジ氏のドローイングをいつくか紹介します。

「william kentridge」の画像検索結果引用元:http://www.lesliesacks.com/

「william kentridge」の画像検索結果引用元:https://www.artgallery.nsw.gov.au/

「william kentridge」の画像検索結果引用元:https://www.mmoca.org/

「william kentridge」の画像検索結果引用元:https://www.phillips.com/

ウイリアム・ケントリッジ 日本での展覧会

2019年後半は日本での展覧会は予定されていませんが、スイスのバーゼル美術館で、2019年8月6日から10月13日まで「A poem that is not our own」が開催されています。

ケントリッジ氏の初期のドローイング、スケッチ、映像から最新作品まで展示され、ケントリッジ氏による講演も数回予定されているので、可能であれば訪れてみたいですね。

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南アフリカの人種問題

1990年にアパルトヘイトは廃止されましたが、今でも根強い差別は残り、ヨーロッパ系白人以外は何らかの迫害を受けている状態です。

南アフリカの白人は全人口の1割でしかありませんが、観光地や整った市内には白人の姿しか見えません。有色人種の失業率は50%以上なのでで、過半数の家族が経済的に苦しく、子どもたちに高い教育を施すことはできません。南アフリカは学歴社会ですから、高学歴でないと職にはつけず、子どもたちもまた失業してしまうという悪循環が繰り返されています。

私達日本人は単一民族であり、過去に少数派民族を迫害した歴史は時代的や地域的なもので、国全体として差別問題を大きく引きずってきたわけではありません。

ですから、南アフリカの人種差別問題を見ても、遠い国のトラブルとして捉え実感がわかないことでしょう。しかし、ケントリッジ氏の寓話的な「動くドローイング」を観ることによって、人種差別ということ、差別のある国で生きていかなくてはいけない人たちのことを、ほんの少し考える時間がもてるのではないでしょうか。

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