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『残り全部バケーション』伊坂テイストの名言を紹介!

人気作家、伊坂幸太郎は、ミステリー、文学、推理と、幅広いジャンルが書ける小説家です。その上、短編でも、長編でも、読み応えと面白感はたっぷりです。

2015年に出版された『残り全部バケーション』も、余すところなく、伊坂テイストが盛り込まれていて、グイグイ読んでしまった読者も多いでしょう。そして、何気ない場面での、さりげない言葉が、私たちに深い感銘を与えてくれます。その名言を幾つかあげていきましょう。

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♦ 気の合う友達と、信頼できる医者=ライフワーク

「まあ、とにかくな、気の合う友達を作るのと、信頼できる医者をみつけるのは、人間にとってライフワークみたいなもんだ」   『残り全部バケーション』集英社文庫

いかにも怖いそうな(実際ヤバイ人なのですが)溝口さんか、冗談っぽく、本気で後輩の岡田クンに言った言葉です。

人はそれぞれ個性がありますから、自分と気の合う人は滅多にいません。フェイスブックで「友達」は200人いても、その中で、自分の気持を話せる人は、何人いるでしょう?

お医者さんは、医学に対して知識も経験も豊かで、高学歴の上、裕福な家で育って教養も豊かな人が、多いですよね。こういったものの他に、人格がプラスされている人を、私達は「信頼できるお医者さん」と呼ぶのではないでしょうか? 難しい医学用語を、ゆっくり、分かりやすく説明してくれると、安心しますね。しかし、お医者さんは常に忙しい身なので、なかなかそういうことは、してくれません。

「気の合う友達」と「信頼できる医者」に巡り合う時を待つのではなく、ライフワークのように自分から捜して、手に入れる、という力強い言葉が響きますね。私達のライフワークの幅が広がったような気になります。

♦ 浮気相手とは離婚しても続かない

「その浮気相手の女の人とは、続かないんですか」

「続かないねえ」     『残り全部バケーション』集英社文庫

実は妻とよりを戻したい、お父さんがのんびり言う言葉です。

夫の浮気が原因で、離婚する夫婦は、珍しくはありません。しかし、離婚したあと、その浮気相手と一緒に暮らす確率は、20%ぐらいです。これは、浮気は、所詮浮気に過ぎないことを、物語っていますね。ちょっと、珍味が食べたかった感覚でしょうから、配偶者が浮気しても、離婚まで決断することも、ないのかと思わせる言葉です。

♦ 好きなことをやっていけば、人生はいつもバケーション

「駄目じゃないよ。明日から、俺の人生、残り全部、バケーションみたいなものだし。バカンスだ」 『残り全部バケーション』集英社文庫

ヤバイ仕事が好きでなかった、岡田クンが、辞める決心をした時の言葉です。

収入はいいけれど、好きなではない仕事は、精神的に疲れてきます。けれど、好きなことを仕事にしようとすれば、様々な困難があるでしょう。しかし、ここでは、その困難は、辛いことではなく、好きなことをする楽しさに、焦点を当てています。好きなこと、やりたいことをやっていれば、それだけで、人生は全てバケーションという考えです。夢を追いかけて努力することが、明るく、楽しく、気楽なことだと思えますよね。

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♦ まとめ

伊坂幸太郎の小説が、面白いのは、各所に、さりげなく心に響く言葉が、散りばめられているからだと思います。また、ありえないシチュエーションの間に、漫才のようなお笑い要素もふくまれているのも、魅力たっぷりですね。

このフィクションの中での、現実を実感できる伊坂幸太郎の言葉を、みなさんは、いくつ見つけられたでしょうか?

 

 

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