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古代ペルシャ秘宝展ニセ物の岡田茂社長と愛人竹久みちについて調べた!三越事件の関連作品は?

1982年8月28日に、東京日本橋の三越百貨店本店で開かれていた「古代ペルシャ秘宝展」の展示品の大半がニセ物でした。

ここに始まった不祥事は、当時の社長、岡田茂と愛人竹久みちが不当利益暴露に発展し、岡田茂は社長解任となり、「三越事件」と総称されています。

本記事では、元三越社長、岡田茂と愛人竹久みちについて、古代ペルシャ秘宝展の展示物がなぜ偽物だったのかを調べました。

また、この三越事件に関連した本や映画なども紹介します。

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元三越社長 岡田茂

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氏名:岡田茂 (おかだ しげる)

生年:大正3(1914)年8月3日
没年:平成7(1995)年7月20日

出生地:京都府

学歴:慶応義塾大学文学部卒

昭和13年三越に入社。宣伝部長、本店次長などを経て、40年取締役宣伝部長、44年常務、46年専務、47年社長を歴任。宣伝部長時代から、はでな販売戦略で“流通業の革命児”と呼ばれ、社長就任後は、“岡田天皇”といわれるワンマン体制を築いた。しかし、強引な経営や納入業者との癒着、「古代ペルシャ秘宝展」の不祥事などの責任を問われて、57年9月の取締役会で解任される。この時に叫んだ「なぜだ!」は流行語となった。その後、総額18億7千万円の特別背任罪で逮捕。東京地裁判決では懲役3年6ケ月の実刑、平成5年11月東京高裁判決では懲役3年の実刑となり、最高裁で係争中に死去した。
出典:コトバンク

岡田茂は、社長として決断力は早くユニークな発想で三越を成長させた人物ですが、意にそぐわない人はどんどん解雇したり辞職に追いやっていました。

取締役会で、突然岡田社長解任の動議が出され、16対0で岡田社長の解任があっという間に決まり、岡田は「なぜだ!」と叫びます。彼としては、三越のために身を削って頑張ったのになぜこんな仕打ちを受けるのかという思いがあったのでしょう。

万骨功成って一将枯る」とは岡田が一審の判決後記者会見で語っています。これって、「一将功成りて万骨枯る」を逆にもじって上から目線の王様ですよね。こういう思想だから、不祥事がなかったにしろ「岡田帝国」は滅びる運命だったのでしょう。

竹久みち

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本名:小島美和子(こじま みわこ)

生年:1930年

没年:2009年

学歴:共立女子専門学校生活科、文化学院デザイン科 卒

文化学院在学中から、銀座で「ヌーベル・アクセサリー研究所」を主宰し上野松坂屋、銀座松坂屋などと取引するようになります。

1952年に結婚し、長女を出産していますが、57年に離婚。

1959年、三越での映画関連の展示会の時、当時宣伝部長の岡田茂と知り会いになります。肉食女子ですから、勿論、竹久のほうからアプローチでした。

1960年から、六本木で国内初のアクセサリーデザイナー養成所である「竹久みちアクセサリーデザインスクール」を始めます。1972年、岡田茂は社長に就任し、竹久みちは、三越本店の売り場の他にも支店にアクセサリー店舗をおきます。

岡田社長との関係は、公然の秘密で、昔の会社ならよくあることですよね。

竹久は気に入らないことがあれば、寝物語も含めて岡田に告口して、左遷させられた社員は数十人もいたそうです。

そして、「アクセサリーたけひさ」(1969年設立)、輸入代理店「オリエント交易」(1972年)、高級婦人衣料「カトリーヌ」は、三越の大口納入業者となり、多額の取引手数料(仲介手数料)を手に入れました。

また、三越の重要な事業計画や社内人事にまでも介入し、三越の女帝と呼ばれるようになりました。

なんかここまで来ると、不当なことをしていても、女性の武器を使ってのし上がっていくビジネス力はすごいですね。自分の夢のためなら手段を選ばないところは、カッコよく見えます。

三越の岡田氏と共謀し、不当な利益を得て、三越に約15億7000万円の損害を与えたとされ、特別背任罪と、香港三越などから得た手数料収入などを申告せず脱税の容疑で逮捕されました。

竹久みちは、最高裁まで争いましたが懲役2年6月、罰金6000万円の実刑判決が確定。

栃木刑務所で1年6ヶ月服役しました。

出所後、1986年には「クィーンズオーキッド株式会社」を設立し、オリジナルアクセサリー創作やフラワーアレンジを行っていました。

キャリアを諦めない人なんですね。竹久みちは自伝書「振り向かない私」で、「自分をいつわったり、つくろったりすろのはたいへん下手で、本来“真面目人間”と言われる部類」だと、自分では言っていますので、この本を読んでみたいですね。

古代ペルシャ秘宝展の偽物について

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1982年、東京日本橋の三越で「古代ペルシャ秘宝展」が開かれ、47点が出品されましたが、開幕直後から、研究者や古美術商により、「ほとんどが贋作である」という非難の声が上がりました。

 展覧会の実質上の主催者である国際美術社長は、7点については、米国の鑑定機関 「アメリカン・アカデミー」の鑑定証があり、他のものについても、本物であると当初は主張していたんです。ま、、偽物とは言えませんしね。

研究者や古美術商から、図像的な誤りをはじめ、個々の作品に対して、具体的な疑問点が提示され捜査が始まりました。

入手ルートが、解明されていく中で、イラン人古美術商と、日本の古美術商が捜査線上に上って、6点については、古美術商の依頼により、日本の工房で、作られた事も判明。

 展示品47点の大半が、偽物だったと判りました。

関ったこの日本の古美術商は国際武術(渡邊力社長)で企画から品揃えまで全て行ったそうです。

 そして、展覧会開催前から、渡邊はほぼ全てがニセモノであること知っていたとのこと。

それは、出品作のほとんどは渡邉が、ネジャトラ・サカイらサカイ3兄弟から買ったものでした。サカイ兄弟は「海外ルート」と「国内ルート」でこの品物を集めています。

「海外ルート」はロンドンなどで出回っていたものを集めたものですが「国内ルート」は東京都内の骨董店無尽蔵」から買ったもので、そのうちの6点に関しては横浜の彫金工が『自分が作ったものだ』と証言しており、この彫金工が千葉県の古美術商に売ったものを無尽蔵が買い、それがサカイ兄弟に売られていたことまで突き止められました。

この偽物に2億の価格がついた骨董品もありました。

サカイ兄弟は国際手配され、うちネジャトラ・サカイのみがアメリカで捕まっています。

この贋作を最初に指摘したのは、古代オリエント博物館、田辺勝彦氏。

田辺氏は、それまでにも 奈良博の偽ガンダーラ佛を指摘したことがあります。

やっぱり専門家がみると、すぐに分かってしまうものなのです。

古今東西、美術工芸品の贋作は後を絶たないのは、お宝を求める人間の欲望を利用したものなのでしょうね。

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三越事件の関連作品は?

「王国の崩壊」  高杉良

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実際の三越事件を題材に「悪のカリスマ」の滅びゆく様をリアルに描いた傑作経済長編。

「小説三越・十三人のユダ」 大下英治

「『小説三越・十三人のユダ』」の画像検索結果ジャーナリスト恩田貢より得た内部情報を基に、岡田の解任劇までをモデルにした、様々な欲望と思惑と人間模様が渦巻く老舗の内幕を描いたドキュメンタリー・ノベル。

テレビ朝日系土曜ワイド劇場『家政婦は見た!』第24作

「美貌の女帝とデパートの帝王、昼と夜二つの顔の秘密!愛されて…憎まれて、裏切られてなぜだ!?」(2006年3月4日放送)」の画像検索結果

美貌の女帝とデパートの帝王、昼と夜二つの顔の秘密!愛されて…憎まれて、裏切られてなぜだ!?」(2006年3月4日放送)

「家政婦は見た!」でドラマ化されていたのは知りませんでした。三越事件は格好のドラマネタですね。

映画 女帝

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主演が黛ジュンの日活ポルノ映画。

女の武器である肉体で、一流デパートの創業者社長を喰い、狂わせ、会社を乗っ取り、女帝として君臨した女の栄光と転落を描いた映画だそうです。

あの竹久みちがお色気映画にもなってしまったところは、驚きです。

まあ、実際の岡田と竹久の関係は、愛欲や色恋よりも、ビジネスパートナーとしての絆が強かったのでしょうね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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