日本は、商業捕鯨の再開に向けて国際捕鯨委員会(IWC)を脱退すると発表しました。
これをうけて、反捕鯨国のオーストラリアとニュージーランド、「失望した」と批判して、日本のIWC復帰をもとめています。
本記事では、日本IWC脱退についての海外の反応と、なぜIWCを脱退したのか?脱退理由と今現在でも日本は捕鯨を続けているのか?を見ていきましょう。
日本IWC(国際捕鯨委員会)脱退の海外の反応
捕鯨戦争の秘密がもっと暴かれちゃうわけ?
日本最低!日本のものはもうみんなボイコットしよう!
日本は好きだけど、これはいただけないなあ。
こういう自分勝手なこと日本人は控えるべきだよ。環境や自然をもっと考えてほしい。
なんだ?トランプが日本の大統領になったのか?
捕鯨をすること自体がわかんないよね。
日本の車には、もう乗んないよ。
グジラだけじゃないよ。僕たちはみんな生き物を食べて生きているじゃないか。
これって、政治的な力が働いてるんじゃないの?
日本のIWC脱退についてのコメントは、「残念だ」「日本製品をボイコットしよう」と動物愛護精神が強い発言が、多かったようです。
世界では、捕鯨支持国は41カ国、反捕鯨は48カ国となっていますので、日本のIWC脱退は予想通り、海外から反感をかっているようです。
日本がIWCを脱退した理由は?
日本は調査捕鯨の結果、クジラの資源が回復しているとして、IWCで商業捕鯨の再開を20回以上、提案したんだけど、反捕鯨国の強い反対で、今も認められていません。
オーストラリアなどが「いかなる形でもクジラを殺傷すべきでない」と言って、商業捕鯨の再開に強硬に反対しています。
日本は、このままIWCにとどまっていても、再開への見通しは暗いと判断したためです。
日本がなぜ捕鯨をするのか?その理由は?
日本はクジラを食べなくてはならないほど、食糧難の国ではありません。
ではなせ、捕鯨を続けているのでしょうか?
- 捕鯨は日本の伝統文化に基づくもので、日本の漁師は何百年にもわたってクジラを捕獲してきたし、何を食べていいか悪いかを外国人に指図されるいわれはない。
- 沿岸捕鯨は日本文化の一部
- 調査するには毎年何百ものクジラを殺さなくてはならない
- 捕鯨計画はICJ(国際司法裁判所)の要求を満たしている
- クジラ肉を食べて育った年代には懐かしい味である
- 高級肉として販売できる
- 重要な政治的理由がある
参考:BBCニュース
この記事によると、日本人の食料としてのクジラの消費量は極僅かで、クジラ肉を販売している関係者でも、クジラをたべることに、必要性は感じていないようです。
また、他国の捕鯨は沿岸で行われているのに対し、日本は調査として南極まで行って捕鯨し、母船まで持っています。そしてこの調査費用は、国民の税金から支払われています。
また市場では残念なことに、ワシントン条約で取引が禁止されている絶滅危惧種のナガスクジラの肉が並んでいることもあります。
やはり、捕鯨を続ける大きな問題は、政治的なことのようです。
日本の捕鯨は政府が行っていて、研究予算や毎年の計画、出世や年金がかかった官僚の大きな構造が作り上げられているのが理由だと考えているそうです。
自分の選挙区が捕鯨と強いつながりのある場所なら、商業捕鯨の再開を約束するだろうし、予算を失いたくない数百人の官僚たちのせいと言えるかもしれない、とこの記事では語っています。
日本のこれからの捕鯨は?
政府は、脱退の効力が発生する来年7月から商業捕鯨が再開できるとしています。
ただ、捕鯨を行うのは、日本の領海とEEZ=排他的経済水域に限定して、南極海や南半球では行わないし、IWCで決められた方式で計算した捕獲枠の範囲内にとどめる方針だそうです。
また、国際法で捕鯨は「国際機関を通じて行うこと」と定めているから、政府は、今後も「オブザーバー」という形でIWCの総会や科学委員会に関わっていくことで、条件を満たしていきたいとしています。
参考:NHKニュース
日本人の殆どが鯨肉を食料として必要としなくなっている現在では、商業捕鯨を産業として発展させるのも、難しい問題でしょう。
また、国際的な機関IWCの脱退によって、他国との摩擦は避けられない懸念がどう影響するのかが、心配なところですね。