9月からNHK番組「趣味どきっ!」で「アイドルとめぐる仏像の世界」の講師役つぃて出演なさる村松哲文先生。
専門の仏教美術の魅力を誰にでもわかりやすくたっぷりと教えてくれそうです。
ここでは、村松哲文先生のプロフィール、学歴、経歴、著書を紹介します。村松先生の本を読めばきっとあなたも仏像が好きになるはず?!
村松哲文のプロフィール 学歴・経歴
引用元:https://www.komazawa-u.ac.jp/plus/topics/lab-ekiden/4106.html
生年:1967年
出身地:東京都
出身大学:早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学
早稲田大学会津八一記念博物館助手を経て、駒澤大学仏教学部准教授。早稲田大学文学部 非常勤講師。日経カルチャー、東急セミナーBE、早稲田大学エクステンションセンター講師などを務めています。専攻は仏教美術史と禅美術。
村松哲文の本
かわいい、キレイ、かっこいい たのしい仏像のみかた
仏像ってキュート!そんな気分で気軽に楽しく鑑賞してみませんか?見るときのポイントも紹介。仏像との出会いがますます楽しくなる!大事なところをぎゅっと集めてやさしく解説。
初心者にもわかりやすい内容で、気軽に読めます。日本人として知っておきたい内容も多く、旅先でのまめ知識として仕入れておくと、より楽しいかもしれません。 出典:アマゾン
アイドルと巡る仏像の世界
「アイドルにセンターがいるように、仏像にもセンターがいる!?」「フォーメーションに注目!」など、仏像をアイドルに見立てるという今までにない視点で、その鑑賞術をわかりやすく解説する。仏像の歴史や様式、仏師のことなど、仏像の基本を網羅した、仏像ビギナーに最適な1冊。おなじみの東大寺の大仏から、迫力満点の新薬師寺の十二神将、エキゾチックな顔立ちが神秘的な唐招提寺の木造大日如来像など、個性豊かな仏像が多数登場。仏教美術の専門家と、独自の視点で仏像鑑賞を楽しむ現役“仏女アイドル”が、あなたを新しい仏像の世界に誘う、新しいタイプの仏像ガイドブック。 出典:アマゾン
人気のある仏像は?
2020年の全国の男女1,000名を対象にして調査した結果、第1位が「弥勒菩薩(34.3%)」、第2位が「不動明王(29.7%)」、第3位が「毘沙門天(28.0%)」であったそうです。 出典:https://dime.jp/genre/854239/
広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像 引用:https://kanagawabunkaken.blog.fc2.com/blog-entry-136.html
仏像に興味がある人は3人にひとりの割合と結構多く、面白いことには、どの年代も同じような割合であることです。
イメージからいえば、高齢者のほうが仏像に関心がある気がしますが、20代でも3割の人達は興味をもっています。アニメやゲームのキャラでも仏像的なものもありますし、そこから関心をもつのかもしれません。
静かなる仏像ブームが到来していると言われているのも、誇張ではなさそうです。日本に生まれ育っていれば、仏像は異質なものではありませんから、親しみやすのだと思われます。
仏像の鑑賞のしかた
この世に同じ人間がいないように、仏像も二体として同じものはありません。その一体一体には制作を依頼した者の意図、仏師の技術、当時の様式、信仰する人々の思いといった要素が、何らかのカタチとなって表れています。つまり、仏像を鑑賞することとは、その姿を愛でるだけでなく、千年の時を超えて語られる「言葉」を聴きとることでもあるのです。(「トイ人」のインタビューから)
仏像は、作られた年代によってかなり容姿が違ってきます。
仏像の起源は、西北インドのガンダーラ地方と北インドのマトゥーラ地方(現在はパキスタン)といわれ、日本に仏像が伝わったのは飛鳥時代です。
そのころの仏像は、インド人、パキスタン人をかたどったように大きな目をしていましたが、日本の仏師が仏像を制作していくうちに、形相は日本人的な切れ長の目に変わっていきます。そして、仏像をより人間的に見せるために、鎌倉時代には目に水晶をはめ込む「玉眼」も生まれました。
こうして時代の流れごとに仏像をみていくと、その時代の人々が信仰になにを求めていたかが理解でき、時代背景を垣間見ることもできるのです。
仏像を鑑賞する機会があったのなら、まず仏像の置かれている建物をしばらく観察してその時代の雰囲気を楽しむことが、始めの一歩だと松村先生はおっしゃっています。そして体の流れや装飾などをゆっくり見て、最後にお顔を眺めるのが仏像の良さがわかりやすいそうです。
観光地に出向いて、興味がないからといって有名な仏像をチラ見するだけではもったいない気がします。少し時間をとってただ眺めているだけでも、仏像が作られた時代に思いを馳せることもできるでしょうし、仏師の匠の技に感嘆してしまうこともあるのではないでしょうか。