片足が義足というハンディキャップを生かし、独自の創作ダンスを演じている大前光市(おおまえ こういち)さん。
2016年のリオデジャネイロパラリンピックの閉会式での東京パラリンピックへの引き継ぎセレモニーでダンスや、2017年のNHK紅白歌合戦で平井堅さんとのコラボレーションは、義足であることに気が付かないほど見事な動きでした。
ここでは、大前光市さんのプロフィール、学歴、経歴、受賞歴、公演、教室などを紹介しながら、力強くも繊細さを感じる大前光市さんの美しいダンスを見ていきましょう。
大前光市のプロフィール 学歴・経歴・受賞歴
引用元:https://grapee.jp/515546
生年月日:1979年9月27日
出生地:岐阜県下呂市
学歴:大阪芸術大学 バレエ専攻
大前さんは、大阪芸術大学を卒業後、24歳のとき、国内有数のバレエ団の入団オーディションの最終選考直前に飲酒運転の暴走してきた車に後ろから撥ねられてしまいます。そして左脚のひざから下を失ってしまいました。
4ヶ月の入院を経て、ダンスの練習を再開しますが、以前と同じように踊れないことに気づき、大きなショックを受けます。バレエ団からもプロにはなれないと言われてしまいました。
しかし、それでも大前さんは、ダンサーになることを諦めず、様々な形状の義足で試行錯誤を繰り返します。そして、通常の義足よりも5センチメートルほど短い義足で踊った場合に、自然な動きが出て、これが評価されることになります。
また、悩み抜いていたときに、舞踊家の佐藤典子さんと出会い、「カナリア」という足を失ったカナリアの役をもらい、新しい境地が見えたそうです。
佐藤典子 現代舞踊作家
佐藤典子舞踊研究所主宰。佐藤典子舞踊団代表。日本現代舞踊の創始者である石井小浪に終戦直後から師事。1986年に、佐藤典子舞踊団 発足。日本芸術舞踊連盟功績賞、文部大臣表彰(地域文化功労)春の叙勲 旭日双光章受章。
引用元:http://norikosato-ballet.com/about/history/
この佐藤さんの娘さんは骨肉腫で、左足が全然動かなくなり、ダンスが23歳からできなくなったそうです。大前さんは、佐藤さんが、娘さんの人生の続きを踊って欲しい、という思いがあったのでは、、、と語っていました。
2016年のリオデジャネイロパラリンピック閉会式では、約2分間ソロで演技し、4回連続のバク転を披露しました。
そして、2017年の第68回NHK紅白歌合戦では平井堅さんとのコラボレーション。
2018年、アメリカ・ラスベガスの「MGM GRAND LAS VEGAS」にて、人気ダンスグループ「JABBA WOCKEEZ」と共演し、大きな反響を呼びました。
受賞歴
- 「IPCパラダンススポーツ」ポーランド・ドイツ大会 金メダリスト。
- 「IPCワールド・パラダンススポーツ」世界選手権 銀メダリスト。
- 岐阜県芸術文化奨励賞
また、関西大学客員教授で、しながわ2020スポーツ大使でもあります。
著書「おどる、ぼくらしく 義足ダンサー大前光市、夢への挑戦」には、大前さんからの多くの力強いメッセージが、落ち込んだときに勇気づけてくれるにちがいありません。
引用元:https://www.ehonnavi.net/ehon/145187/
大前光市の公演
イベントの出演は予定されているのですが、コロナの影響で定かではありません。詳細は大前光市さんのホームページを御覧ください。
大前光市の教室・レッスン
大前さんからバレエのマンツーマンレッスンが受けられます。
場所は、大阪は「芸術創造館」、東京は「目白の杜」などですが、公民館やスポーツセンターのような場所でも、希望すれば大丈夫なようです。