美学を専門として現代アート、哲学、身体に関連する研究をおこなっている伊藤亜紗(いとう あさ)さん。
さまざまな障害者がその体ならではの感じ方やつきあい方を提示したり、リベラル・アーツを「自由になるための技」と考え、アートを土台に社会での自由とはなにか、の講義をなさっています。
ここでは伊藤亜紗さんのプロフィール、学歴、経歴、講演会、著書、結婚した夫や子供、家族を紹介します。
美学やリベラル・アーツは生活での身近なものではない印象を受けますが、私たちの人生が生きやすくなるための、ひとつのツールにもなりえます。
伊藤亜紗のプロフィール 学歴・経歴・受賞歴
生年:1979年5月18日
出身地:東京都八王子市
学歴:東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻美学芸術学専門分野博士課程を単位取得のうえ退学。博士号を取得
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授、東京工業大学環境・社会理工学院社会・人間科学コース准教授
幼い頃は虫や花が好きで、ほとんど本を読まず、物語にあまり興味がなかったそうです。大学2年生までは生物学者を目指していました。しかし、「生物とは何か?」「生物から見た世界はどうなっているのか?」といった大きな視点を得るために、大学3年で文転。美学という、感覚や芸術といった言葉にしにくいものを言葉で表現していく学問を専攻したそうです。
美学を通して身体や芸術について学びましたが、抽象化をして「美とは身体とは何か?」とひとくくりで考えてしまうことに疑問をもったそうです。それで、もう少し具体化した分類・パターン、身体の種類の違いに注目することを思いつき、障害者にインタビューするきっかけになったのです。伊藤さんの研究の原点は、自分とまったく異なる体の仕組みや、認識の仕方の違いを理解したいという学術的な探求心にあります。
日本学術振興会特別研究員を経て、2013年に東京工業大学に着任。リベラル・アーツを通して社会で生きかたや、健常者でも、生涯を持った方の感覚や身体について理解ができることを目指しています。
「WIRED Audi INNOVATION AWARD 2017」、2020年、池田晶子記念わたくし、つまりNobody賞を受賞。
伊藤亜紗の結婚した夫や子供
暇すぎて料理に目覚めた小学生の息子がこんどはお片付けに目覚めた。キッチンとか棚とか、毎日一カ所、家のどこかを片付けてる。マイクラ内で家つくって、リアルでも家つくってる。パズル感覚らしい。
— 伊藤亜紗 (@gubibibi) April 19, 2020
驚!夫が教えてくれたのだけど、しいたけ占いによれば、先週の牡牛座(私)はどもり週間だったらしい。どうりで、、、https://t.co/ubONd5coEU
— 伊藤亜紗 (@gubibibi) April 30, 2018
伊藤さんは結婚していて、息子さんがいらっしゃるようですね。
伊藤亜紗の著書
記憶する体
専門家にしか知られていなかった現象を、一般読者に紹介し心身について考えさせられるトピックが詰まっています。時間の厚みを生きる。階段のおり方、痛みとのつきあい方…。「その人のその体らしさ」はいかに育まれるのか。障害をもつ人の11のエピソードをもとに、体に蓄積する記憶と知恵を考察。 出典:アマゾン
目の見えない人は世界をどう見ているのか
私たちは日々、五感―視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚―からたくさんの情報を得て生きている。なかでも視覚は特権的な位置を占め、人間が外界から得る情報の八~九割は視覚に由来すると言われている。では、私たちが最も頼っている視覚という感覚を取り除いてみると、身体は、そして世界の捉え方はどうなるのか―?美学と現代アートを専門とする著者が、視覚障害者の空間認識、感覚の使い方、体の使い方、コミュニケーションの仕方、生きるための戦略としてのユーモアなどを分析。目の見えない人の「見方」に迫りながら、「見る」ことそのものを問い直す。 出典:アマゾン
ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖
詩を使って身体を解剖し、機能を開拓する―20世紀最大の詩人ポール・ヴァレリーが夢見た「純粋性」とは何だったのか。『カイエ』等の膨大な断片から、作品論、時間論、身体論を再構成する作業を通じて、その謎に迫る。気鋭の研究者による画期的なヴァレリー論。 出典:アマゾン
伊藤亜紗の講演会・イベント
美学、自己啓発、障害者のためトークイベントなどが各地で開催されています。
詳細は伊藤亜紗さんのサイトで御覧ください。
私たちの身体は全て違っていて、それぞれの世界観をもっていることを、感動ポルノを抜きにして理解するいい機会だと思います。