人間として生きるための原始「狩猟採集」をテーマとし、害獣駆除された動物の毛皮や皮を使って視覚化し、エネルギーや動物との共存を視覚化する現代美術家 鴻池朋子(こうのいけ ともこ)さん。
作品は恐怖と嫌悪感が募るものもありますが、それだからこそ私達の未来の生き方を考えさせられます。
ここでは、鴻池朋子さんのプロフィール、経歴、学歴、賞歴、作品、著書や展覧会をみていきましょう。
鴻池朋子のプロフィール 学歴・経歴・受賞歴
生年:1960年
出身地:秋田県秋田市
学歴:1985年東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻
大学卒業後、玩具会社に就職しデザインの仕事に従事します。
1996年から、ソフトスカルプチャー制作を開始し、翌年鉛筆画のアニメーション制作。その後、絵画、彫刻、パフォーマンス、アニメーション、絵本などの様々なメディアを用いて、動物が言語を獲得するまでの物語を、トータルインスタレーションで表現しています。学術的な対話とともに、エネルギーと芸術の問い直しを試みています。
主な受賞歴
- 1996年:日本印刷産業会長賞受賞
- 1988年:デザインオブザイヤー銀賞受賞
- 1990年:デザインオブザイヤー受賞
鴻池朋子の作品
鴻池朋子の展覧会
「Limestone / 石灰岩」
鴻池 朋子さんのリトグラフ「竜巻-5」とリトグラフの原版である石版石。とプレス機で制作中の「竜巻-4」。
リトグラフを作るための石は、展覧会の題名にもなったLimestone / 石灰岩の一種です。
ルドンやムンクが制作したのと同じ技法です。#鴻池朋子 #tomokokonoike #kidopress #キドプレス pic.twitter.com/74LMyw3f5p— KIDO Press, Inc. (@kidopress) July 26, 2020
会期 | 2020年7月25日~9月6日 |
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会場 | ギャラリー キドプレス |
住所 | 東京都千代田区外神田6-11-14(3331 Arts Chiyoda 内) |
石版石を用い伝統的な方法で制作したリトグラフ版画を展示。また、影絵灯篭作品のモチーフを再利用したコラグラフ版画作品も観ることができます。
古典×現代2020-時空を超える日本のアート
会期:2020年 8月24日まで
会場:国立新美術館 企画展示室 2E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
江戸期以前の古典の巨匠の名品と、現代作家の作品を組み合わせて展示する展覧会です。花鳥画と川内倫子、刀剣と鴻池朋子、北斎としりあがり寿、仙厓と菅木志雄、円空と棚田康司、仏像と田根剛、尾形乾山と皆川明、曾我蕭白と横尾忠則の8組を組み合わせて、日本美術に共通する造形の特質や美意識を明らかにします。
展覧会ホームページ https://kotengendai.exhibit.jp
鴻池朋子の本
どうぶつのことば──根源的暴力をこえて
芸術の始まりに立ち戻り、人間がものをつくることを問い直す。人間の思索のみに閉じるアートに、皮膚の森から啼き声があがる―
皮緞帳の一部を表紙にしたこの書籍には、教育学、歴史学、美術評論家などとの対談、エッセイがおさめられていて読みごたえがあります。語るということとその語りを目に見えるものにする、ということについて考えながら読んでいました。 出典:アマゾン
ハンターギャザラー
獲物を捕り料理する、木を伐採し石を積み家にする、モチーフを集め絵画にする。ハンターギャザラー(狩猟採集民)として人間は、自然を人間界へ引きずり込む方向のみへと文化を発展させてきた。この〈原型〉をいかに解体、転換できるか。
喰う動物たちの姿を描いた幅8m×高さ6mのカービング(板彫り絵画)、東北で害獣駆除された動物たちの毛皮と山脈の空間「ドリーム ハンティング グラウンド」などの新作を収録。 出典:アマゾン