東京農業大学の農学博士 上原万里子(うえはら まりこ)先生は、食品の安全性についての研究者であり、生活習慣病を食品でどのように防いでいくか、ということの関しての専門家です。
上原万里子先生のプロフィール、経歴、学歴、著書や活動を紹介します。
食物の機能が私たちを健康にしていくのは勿論ですが、食の安全性という点も健康には非常に安全なポイントだと語っています。
上原万里子のプロフィール 経歴・学歴
出身地:新潟県
学歴:東京農業大学 農学研究科 農学専攻 博士後期課程 修了
ヘルシンキ大学 臨床生化学教室 博士研究員
略歴
1988年 東京農業大学大学院 農学研究科 博士後期課程 修了(農学)
1993年 東京農業大学 農学部 講師
1997年 同大学 農学部 栄養学科助手
1998年 同助教授
1998年9月~1999年3月 ヘルシンキ大学医学部 博士研究員
2007年 東京農業大学 応用生物科学部 栄養科学科 准教授
2008年 同教授
2014年 東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科 教授
上原万里子の研究活動
上原先生の近年の活動では「食の安全と健康」について主に研究なさっているようです。
- ミネラルの生理機能、代謝、欠乏症状およびミネラルの吸収を助ける特定保健用食品についての概説
- ヘスペリジンの骨粗鬆症予防作用
- 骨リモデリングと骨質を高める食品成分
- フラボノイドの機能性とその代謝を修飾する食品因子
などについての論文を発表され、私たちの健康と食べ物が密接に関わっていることを証明しています。
安全で個人の遺伝的背景を考慮した食品
上原先生は、これからの食品摂取は、安全であり各個人の遺伝的要素をカバーする機能性の高い食品を得ることが、健康を保つとおっしゃっています。
病気になったら治すのはお医者さんですが、その前に食事で予防できることがあります。バランスのとれた食の5大栄養素の摂取プラスアルファ―として、科学的根拠に裏付けられた病気のリスクを低減する機能性食品の有効利用です。現在では、糖尿病にかかりやすい、骨粗しょう症になりやすい、血圧が高めになるといった遺伝的背景を知ることができます。今後は各個人の遺伝的背景を考慮した栄養素の摂取や安全性が担保された機能性食品の提供をしていけるようになると思います。 出典:http://times.sanpou-s.net/special/vol11_7//blockquote
やはり納豆は女性の健康の味方!
以前から言われているように、発酵から生まれた「大豆イソフラボンアグリコン」は、エストロゲンに近い働きをすること特徴です。「シワ・ハリ・しみなど皮膚の老化防止」「月経時の症状の軽減」「更年期症状の緩和」「骨粗しょう症の予防」「体脂肪改善」などの効果が大きく現れると上原先生はおっしゃっています。
イソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをすることで広く知られており、植物エストロゲンと呼ばれています。ただ、実際にエストロゲンのように作用するのは、イソフラボンから糖が分離した分子構造のものです。通常、食品中に存在するイソフラボンは糖がついた構造をしており、食べた後に腸内細菌によって糖が切り離されます。しかし、大豆発酵食品は、発酵のチカラで糖が外されるので、「女性ホルモンに似た働きをするイソフラボン(大豆イソフラボンアグリコン)」に変化した状態で食品に含まれています。そのために吸収効率が高いのです。 出典:
http://www.natto-science.jp/woman02.html/blockquote
上原万里子の著書
基礎栄養学
共著 上原万里子、鈴木和春、真鍋裕之
内容紹介
●図表を多数活用。視覚を通じて動きや流れがわかる。
●直近7回(平成16~22年)の管理栄養士国家試験で出題された語句や内容について、出題番号を併記。
●重要なキーワードを色つきで表記。さらに解説を同ページ内に掲載し、スムーズな理解を助ける。
●コラムや補足で知っておきたい用語について解説。
●各章末に、その章に関する復習問題を掲載。 出典:アマゾン
食をめぐるほんとうの話
共著 上原万里子、安倍尚樹、中沢彰吾
内容紹介
「○×で長生き」「△□を買ってはダメ」…。ネットやテレビ等の情報が気になる方々に贈る待望の一冊。エビデンスに基づいた「おいしくて安心な食卓」のコツを伝授します。東農大・学生食堂のおすすめヘルシーレシピつき。すでにできてしまったしみ、そばかすがビタミンCによって消えることはなかった!食品添加物、三大栄養素とビタミン、健康食品、サプリメント、農薬、遺伝子組み換え、放射線…。虚実入り交じった情報を整理。 出典:アマゾン
食に関しての情報があまりのも多い中、実際に農大生が食堂で食べているというのが、試してみたくなりますね。