飛べない鳥の中で最速だと言われるロードランナー。
日本名ではオオミチバシリ、英名ではグレイター・ロードランナーの名がついています。
本記事では、ロードランナーの可愛い動画、生態や見られる場所を調べてみました。
ロードランナーというと、昔懐かしいアメリカアニメを思い出される方もいるでしょう。アニメと実際のロードランナーでは姿形は勿論のこと、鳴き声もまるっきり違っていました。
ロードランナーはどんな鳥?
ロードランナー(オオミチバシリ)は、足の長いカッコウ科の鳥で、北アメリカとメキシコに生息しています。
ロードランナーの体長は約52〜62 cm、翼幅は43〜61 cm、体重は221〜538 g(7.8〜19.0オンス)です。身長は約25〜30 cmで、アメリカ大陸で最大のカッコウです。趾は4本で、2つは前向き、2つは後ろ向きです。つま先は茶色で、淡い金色の斑点があります。上半身は主に茶色で、黒い縞があり、時にはピンク色の斑点があります。
ほとんどの時間を地上で過ごし、最大32 km / hの速度で走ることができます。過去には、42 km / hの速さで走った報告もされています。同じ飛べない鳥のダチョウは70 km / hですが、ロードランナー大きさからみれば、かなりの俊足です。
ダイエットや繁殖は?
ロードランナーはこの俊足で、素早く獲物を捕獲します。昆虫、クモ、タランチュラ、サソリ、マウス、小鳥、トカゲや小さなヘビなどの小動物を食べます。ガラガラヘビでも小さければ、毒が体に回ることはありません。獲物は地面に繰り返し叩きつけ、殺してから食べます
ロードランナーは一夫一婦制で、長期的なペアの絆を形成しています。カップルは約700〜800 mのなわばりを持ち、オスが侵入者を防ぎます。
3月になると、オスが材料を集め、メスが巣をサボテンや低木に作り、3〜6個の卵を産みます。20日ぐらいで孵化し、ヒナはさらに18日間で巣立ちます。
カッコウと同様に、ロードランナーは、カラスやモッキンバードなど、他の鳥の巣に卵を産むこともあります。
ロードランナーのアニメ
ロードランナーというと、アメリカの黄金時代のアニメ『ルーニー・テューンズ Looney Tunes』を思い出される方もいるのではないでしょうか。
アニメのロードランナーは実際のロードランナーとは姿がかなり違って、俊足というところだけを取り入れたコメディアニメで、いつもやられてばかりのコヨーテがお気の毒でした。
ロードランナーはアメリカ南部では馴染みのある鳥でしたので、フリーウエイを走っているときに道路を横切ったり、ふと車窓から外をみると見かけることがしばしばあるので、アニメにもなったのです。
ロードランナーの鳴き声
アニメのロードランナーの鳴き声は車のクラクションでしたが、実物は7つの異なる発声があり、コヨーテの鳴き声にも似ていると言われます。また200メートル離れた場所でも十分に聞こえ、カップルで交信をします。
ロードランナーが見られる日本の動物園は?
残念ながら、現在は日本の動物園では飼育されていないようです。
もし、アメリカ南部を春から秋の間にドライブ旅行する機会があれば、必ず見かけられるとおもいます。特にニューメキシコ州では、ロードランナーは州の鳥になっていますし、アルバカーキーからサンタ・フェを結ぶ鉄道の車体にはロードランナーが描かれていますから、乗車してみるのも楽しいでしょう。
まとめ
ロードランナーはネイティブアメリカンのポピ族のなかでは、悪霊から守ってくれる鳥として崇拝されています。
メキシコでは、コウノトリと同じように、赤ちゃんを連れてくる鳥としての伝説があります。
また、アメリカ開拓時代には、道に迷うと必ずロードランナーが帰る場所に導いてくてたという話もあり、神聖な鳥として扱われているようです。
日本では自然の中で観ることはできませんが、アメリカへ行ったときは、ぜひ一度お目にかかりたいですね。