前衛美術作家、絵本作家の元永定正(もとなが さだまさ)氏。
前衛芸術でありながら爽やかな色彩のバランスと可愛らしいフォルム、擬態語を使った題名は、多くの人たちに好感を持たれています。
昭和と平成の日本の現代美術家 元永定正氏のプロフィール、経歴、学歴、賞歴、結婚した妻や子供、両親、兄弟姉妹など家族を紹介します。
また、展覧会、作品を所蔵している美術館、オークション価格も見ていきます。
元永定正のプロフィール 経歴・学歴・賞歴
生年:1922年11月26日
没年:2011年10月3日 享年89歳
出身地:三重県伊賀市
学歴:三重県立上野商業高校
元永氏は高校を卒業した後、大阪で機械工具店、国鉄に勤務しながら漫画家を目指しながらも、現 島美術学院で油絵を学んでいました。22歳のとき帰郷し、洋画家 渡邊萬吉氏に師事し、本格的に洋画を開始。
1952年、30歳のとき神戸で転居し、芦屋市展に作品を出品し始めます。当時の芦屋市展には、抽象画が多く元永氏も触発され、抽象絵画に転向しました。 画家で実業家の吉原治良氏に絶賛され、具体美術協会に参加。この頃から、反対の声が多数であったにもかかわらず、抽象画の絵本作成案や、元永氏特有のキャンバスに絵の具を垂らした技法を始めています。
1966年、ジャパン・ソサイエティの招きでニューヨークに滞在し、谷川俊太郎と出会い、アクリル、エアブラシで作品を創り、新しい技法を得てヨーロッパを経由して帰国。
1970年以降は、『ポアン・ホワンけのくもたち』をはじめとする絵本制作を多数おこない、国内外の展覧会に積極的に参加しました。
2011年10月に前立腺がんのため兵庫県宝塚市の病院で死去。
主な受賞歴
- 1983年 第2回芸術文化振興協会賞 第15回日本芸術大賞
- 1986年 – 兵庫県文化賞
- 1988年 – フランス政府より芸術文芸シュバリェ賞
- 1991年 – 紫綬褒章
- 1992年 – 大阪芸術賞
- 1997年 – 勲四等旭日小綬章
- 2002年 – 三重県民功労賞文化賞
元永定正の結婚した妻と子供
妻 中辻悦子 造形・絵本作家
生年月日:1937年2月12日 2019年現在 82歳
出身地:大阪府
学歴:大阪府立三国丘高等学校 卒
代表作:『もけら もけら』第14回絵本にっぽん賞受賞
『よるのようちえん』第17回ブラティスラヴァ世界絵本原画展グランプリ受賞。
元永氏は1957年の芦屋在住時期、中辻悦子さんと西宮美術教室で出会っています。
元永氏と共作することもあり、2001年に全長30メートルに達する巨大アスレチック遊具型阪神淡路大震災復興モニュメント「ゆめ・きずな」や、2005年 明石市民夏まつり事故の碑「いれぶんはーと」などがあります。
2017年に『元永定正とその家族展』が開かれていますから、お二人の間に子供はいるようですが、詳細情報が見当たらなかったので、分かり次第追記します。
元永定正の両親・兄弟姉妹
元永氏の父親は、能登半島の羽咋市で生まれ、音楽の道に進みたかったのですが、両親の反対にあい、転々と場所を変えながら、ハイヤーやタクシーの運転手をしていました。当時は、自動車が少なかったので、時代の先端をいく憧れの職業だったそうです。
三重県伊賀市で、元永氏の母親きんさんに出会い結婚。元永氏は二人の長男として生まれ、母親と祖母が料理屋を営んでいたこともあり、幼稚園にも通学できた裕福な家庭で育ちました。
一族には美術関係者がいないせいもあって、元永氏が「絵描きになりたい」といったときには、両親に反対され、商業高校に入学したそうです。
元永定正の作品と価格
水 引用元:https://gramha.net/explore-hashtag/
元永定正の展覧会・美術館
海を渡った画家たち
また、東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館で常設として元永定正の作品を見ることができます。