藤井フミヤさんが16年ぶりに個展を開催。
もうアート活動は辞めちゃったのかと思っていましたが、コツコツと続けていて、今回の個展では初期作品から現在までの作品を展示しています。
藤井フミヤさんの作品やアート経歴をみていきましょう。
藤井フミヤのアート経歴 フミヤート
藤井フミヤさんは1993年、31歳のときにアート活動を始めました。
この年はソロ活動を始め、長男が生まれた年ですね。
自分の名前とアートを結合させ「フミヤート」ととして次々に作品を創っていきます。
当時はまだ一般的ではなかったマッキントッシュやCGを使用した作品がメインで、雑誌などに多く掲載されグッズも多く販売されました。
人気グラフィックデザイナーの作品と酷似しているとの批判もありましたが、新しい発想の流行画風は似かよるものです。
藤井さんはその後、コンピューターグラフィックのみならず、ボールペン、水彩、アクリル、油彩なども想像力の赴くままに、いろいろなメディアを使っています。
画材は専門店で買うのではなく、ホームセンターなどで、使えそうなものを画材としているそうで、楽しそうですね。
学術的に勉強したことはなく、ほとんど独学で自分の心のままに作品を創り上げていくのは素敵なアーティストマインドです。
自分が死んだとき、音楽以外で残せるものは絵であると感じている藤井さんは、絵の制作に没頭すると寝食を忘れてしまうとか。
最新作の、ボールペンで描いた「ボッティチェリへのオマージュ『Venus and Mars』の模写」は、自宅のダイニングテーブルを1ヶ月半占領して創り上げたカラフルな大作です。
藤井フミヤ フミヤートの作品
たよりなげな曲線、少し歪んだ全体像、原色の組み合わせの曖昧さ、などがフミヤートの特色かもしれません。
もう一歩踏み込めそうなのに踏み込まない感覚が、鑑賞者の心を揺さぶり、パラレルワールドへ誘ってくれそうです。
藤井フミヤ 2019年の個展
「藤井フミヤ展 THE DIVERSITY 多様な想像新世界」
場所:代官山ヒルサイドフォーラム
会期:2019年8月21日(水)~ 9月1日(日)
開館時間:11:00~19:00(入館は18:30まで)
〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町18-8
ヒルサイドテラスF棟
電話:03-5489-3705
初期作品から新作を含む約100点の作品が展示されている回顧展ですので、初めてフミヤートと見る方にはいい機会だと思います。
主な展示作品に、ルネサンス時代の聖母子像などをモチーフに、無数の線をジグザクに交差させて浮かびあがらせるように制作された作品や、19世紀末ウィ一ン分離派クリムトの絵画から着想し、精緻に装飾されたエロス漂う女性像、モデルを限りなく縮小させ、新しい女性の肉体像を追求した「コーナーの女」シリーズなど。コンピュータを駆使した職人技と肉筆によって藤井の想像の世界を表した、圧巻の作品群が揃う。 出典:美術手帖
藤井フミヤのアートとは
アンディ・ウォーホルやダミアン・ハーストの作品も持っていて、美術コレクターでもある藤井フミヤさんが大きく影響を受けたのは、現代美術がそうです。
芸術の幅の広さを認識し、アートは人間だけが反応し創りあげられるものだという考えの基に、アートの制作を20年以上続けています。
活動主流の音楽はビジネスで、大衆的なみんなに好かれるものを意識しているのに対し、アートは、もっと自由に自分の意志のままに活動できるツールだそうです。
「常にいろいろな技法を試すので、今なお発展途上。作風というのは一生定まらぬままかもしれない」と語っている藤井フミヤさん。
これからもいろいろな手法で作品を創り上げてくれることを、おおいに期待しています。