女性の肖像画を主に描く洋画家 中島健太(なかじま けんた)さん。
写実絵画を得意とし、タレントのベッキーや女優の新川優愛の絵が注目を集めました。
本記事では画家 中島健太さんのプロフィールを紹介します。
経歴、学歴、賞歴、個展や作品の価格を調べました。
また結婚した妻や子供、両親、兄弟姉妹、家族はどんな人達なのでしょう。
そして、村上春樹『騎士団長殺し』の主人公に絵の書き方が非常に似ているところから、中島さんがモデルになっているのではないでしょうか。
中島健太のプロフィール 経歴・学歴・賞歴
生年月日:1984年12月10日
出身地:東京都
学歴:武蔵野美術大学油絵科 卒
高校時代はアメフトに熱中していましたが、美術教師の出会いと父親の死をきっかけに、画家になることを決意します。
学費と生活費を稼ぐために六本木でバーテンダーをしながら、大学在学中に洋画家の古吉弘氏を介して画家としてデビューしました。
2008年に美大を卒業し、10月に池袋東武百貨店で初個展。このとき出展作品が完売という快挙を収めます。
しかし、この初個展で売り上げを全部持ち逃げされたという、すごいエピソードがあります。売上は数百万でしたが、担当の画商が売上金をもったまま行方をくらまし、そのまま連絡がつかなくなりました。中島さんは信用していた人に裏切られ、自分の作品自体も否定された気分になって、しばらくは筆を握れなかったそうです。
けれどその後は、また制作活動に復帰し、2018年からは芸能人の肖像画で、美女ばかり描く天才画家としてメディアで取り上げられるようになり、人気作家となりました。
テレビ出演も増えてきて、一般の人達に「ムラ社会」的な美術業界というものをもっと知ってもらい、改善していきたいと語っています。また、若手の育成のための、インターン生の募集や絵画指導、一般向けの「美術画廊巡り」などの取り組みも積極的に展開しています。
賞歴
- 2008年、一般佳作賞
- 2009年、白日会A賞、第41回日展特選
当時24歳であり、日展初出品で特選は最年少 - 2014年、改組新第1回日展特選、第1回中山アカデミーアワード大賞
20代のうちに二度の特選受賞は、小磯良平と並ぶ記録
小磯良平(こいそ りょうへい)
1903ー1988。東京芸術大学出身の昭和の洋画家で、肖像画、群像を多く手掛けた。1983年に文化勲章を受章しており、代表作品に「娘子関を征く」「二人の少女」「働く人びと」などがある。
中島健太の家族 妻・子供・両親・兄弟姉妹
父親が大学に入ってすぐ亡くなったという情報しか現在は見つかりませんでしたので、分かり次第追記します。
中島健太の作品
中島さんの作品をいくつか紹介します。
中島健太の個展・画集
中島健太 画集『WORKS OF KENTA NAKAJIMA』~ 画家として生きるために
15年の画歴をまとめた今回の作品集には、これまでに描いた500点の中から厳選された作品 約70点と作品への想い。また中島健太がプロの画家になるまでの道のりや苦労を描いた初エッセイ、風景画の技法紹介や活動紹介など現時点の中島健太が凝縮された一冊! 出典:アマゾン
個展・展覧会
いまのところ個展開催は発表されていませんので、中島さんのサイトをチェックしてみてください。
https://www.nakajimakenta.com/news
中島健太の作品の価格は?
中島さんは、現在までに500点以上の作品を作っていますが、すべて完売しているそうです。
中島さんのオンラインショップでは、カラー作品のリトグラフの購入が可能です。値段は3万5千円から7万8千円。
肉筆画は個展で購入することになります。
2017年の個展では、人物画が100万円を超える値段でありながら、購入希望が多く、抽選で購入者を決めたようです。
オーダーも受け付けているので、中島さんのサイトから注文は可能ですが、完成するまで半年はかかると思っていたほうが良いでしょう。
ご興味のある方は中島健太のオフィシャルサイトを御覧ください。
村上春樹『騎士団長殺し』のモデルは中島健太なのか?
村上春樹の『騎士団長殺し』の主人公の画家と、中島さんの制作スタイルが非常に良く似ています。
中島さんは『騎士団長殺し』の主人公と同じように、写真から絵を描き起こす手法を取っています。モデルとのコミュニケーション・取材に重点をおいていて、モデルの内面を知り、モデルを見ながら絵を描いていくスタイルをとっていないようです。
二人の年齢も同じぐらいで、美大を出ても画家になれるのは学年に数人かいないというずば抜けた才能や、肖像画家であることなど類似点が多いので、つい中島さんが小説のモデルではないかと想像してしまいます。
そして、中島さんにも主人公と同じように、超自然的な数奇な運命が待っているのでは、と思ってしまうのは考えすぎだとわかっていながら、芸術の世界のつながりの深さを感じてしまうのでした。