ベストセラー『家族という病』の作家 下重暁子(しもじゅう あきこ)氏。
「親や家族の期待は子供をスポイルしている」「配偶者は他人」「家族のことしか話さないの人はつまらい」など、家族の価値の重要性の見直しと、自立した個人でいることを強調した内容で、話題をよびました。
「家族が一番大事」という風潮にある中、このようなアグレッシブは主張をする下重暁子氏の生い立ちや家族はどうだったのでしょうか?
下重暁子氏のプロフィール、経歴、学歴を踏まえて、若い頃や、結婚した夫、恋人、子供、両親、兄弟姉妹の家族のことを調べてみました。
また人生を考えさせられる名言も紹介します。
下重暁子の若い頃 経歴・学歴・賞歴
引用元:http://www.tubhouse.co.jp/
生年月日:1936年5月26日 2019年現在 83歳
出身地:栃木県宇都宮市
学歴:早稲田大学教育学部国語国文科 卒
もともと作家希望であった下重氏は、大学卒業後、新聞、雑誌の出版社勤務を希望しましたが、当時は女性の募集はしていませんでした。
同じ頃、NHKが女性アナウンサーを募集していて「活字で働けないのなら、しゃべりでも言葉に関わっている」という理由で応募しました。
数千人の女性の中から選ばれたのは、度胸が良かったからで、人前でも上がることのない性格を面接官は見抜いていたのだと語っていました。
NHKに入局し、名古屋放送や東京の放送センターで9年間勤務したあと、1968年にフリーのアナウンサーに転身。
独立のきっかけは、ラジオ番組のディレクターに放送原稿を依頼されたことで、作家の夢が蘇ったそうです。
キャスターを続けながらも、評論、作家、講演活動をし、2005年には、日本自転車振興会の会長に就任。
また、日本旅行作家協会会長に2011年就任し第3代目を務めています。
著書は多数でベストセラーも何冊かはありますが、特記する賞歴はありません。
下重暁子の結婚した夫と子供
下重暁子氏は36歳のとき、3歳年下のテレビ関係者と結婚しました。
自宅の近所に住んでいて良い飲み友達だったそうです。
下重氏は生活の匂いをさせるのが嫌いで、文学や芸術の話しかしなかったのですが、夫は「生活は全ての土台である」ということを分からせてくれた人だったので、結婚したとか。
しかし、下重氏は「夫婦別姓」派であり、結婚しても「下重暁子」を名乗っています。
死ぬ前には事実婚に戻したいとも言っていますので、「離婚」という法的手段も将来はとることもありそうです。
夫婦関係は至って良好ですが、現在「卒婚」の形態をとっているということですから、別居生活をしているのかもしれませんね。
二人の間に子供はいません。
才能のある人が遺伝子を残さないのは惜しい気がしますが、女性作家や芸術家はあえて子供を持たない人が多く、理由は様々です。
下重氏の場合は、自身の主張通り、家庭を作り上げることに違和感があったからと推測します。
下重暁子の恋人
下重暁子氏に現在愛人がいるというのではなく、初恋の人が忘れられない、ということです。
今でもその「初恋の君」をよく思い出し、死ぬまでには一度会いたいとか。
人生でただ一度の燃えるような恋、ということですね。
人間なら誰しも恋い焦がれる相手が一人はいる、もしくはいたわけですから、その思いには納得できます。
下重暁子の両親・兄弟姉妹
下重家は石見国浜田藩の御典医を代々勤めた家系です。
父親は元は軍人で大阪の八尾にある飛行場の責任者だったので、将校官舎で家族で暮らしていたこともあったそうです。
敗戦後、公職追放になった父親は、なれない事業に手を出しては失敗していたそうです。
本当は絵かきになりたかったのですが、仕方なく軍人になったので、家の中には書きかけの油絵や画集が沢山ありました。
また、文学も好きで、小説も沢山あり、暁子氏は父親の部屋に行って、よく分からない漢字があっても、芥川龍之介や夏目漱石などを読みふけったとか。
母親は、度胸がよく判断力もあり頭のいい人でした。
しかし、家族のためにつくし、自分の人生を生きなかったことに暁子氏は不満があるようです。
暁子氏のNHK時代は、職場の人が遊びに来ると必ず夕食をだしてくれたのですが、それは「暁子のため」という母親の愛情の押し付けを感じ嫌だったといいます。
暁子氏には兄が一人いますが、父親と大げんかして家を出てしまいました。
もう両親、兄ともなくなっていますが、暁子氏と家族の仲は残念ながらあまり良くなかったようです。
下重暁子 名言の考察
下重暁子氏の「家族」についての意見は賛否両論で、どちらかというと賛同できないという考えの方が多いですね。
確かに自分だけの体験談から「家族の幸せ」を見ている文が多く、世間に発信するには少し極端で、反論、批判があっても当然だと感じます。
ここでは、すべての人がふと自分の人生を振り返るような名言を紹介します。
自分を信じる力。
自分の才能を信じる力というより
自分の生き方を信じる力。
自分の好きなことに才能があるかどうかは本人はわかりません。
しかし、一つ成し遂げたい事があるならば、才能のあるなしに関わらず、そのやりたいことを続けることが間違っていないと信じることではないでしょうか。
どのように生きるかは人それぞれですが、自分の言動に自信をもって生きていくことが人生をより力強くしていくことだと感じます。
人生は人に頼らず自分で決める。
期待をするのは、常に自分自身にです。
何かを決める時は情報を集め、経験者にヒアリングするのは大事ですが、決定するのは自分自身です。
誰かの意見に従って実行した場合、他人に責任転嫁ができ逃げ道があるので、楽ではあります。
しかし、損得勘定をし、他人の言うことをそのまま行って期待するのは不毛であると感じます。
期待するのは自分自身の未来であり、自分ができると信じて決断、行動をしていくことではないでしょうか?
下重暁子氏は「個」を大事にする人で、自分以外のひとの思想や感情を深く理解することを、あえてしません。
この世で他者との共存なしでは生きていけませんが、共存できるのは、まず自分の「個」を確立した上で成し遂げられるものではないかと、考えさせられました。