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ゴッホの贋作は実は本物だった!作品と場所や展示、真作である理由は?

アメリカの美術館にある、贋作とされていた印象派の画家、ヴィンセント・ファン・ゴッホの作品が、真作であると判明しました。

このゴッホの作品、所蔵されている場所、美術館や展示、本物であるとされた理由を見ていきましょう。

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真作であったことの反応は?

ゴッホの真作が見つかったのを喜ぶ声と、真作であると作品の価値が全く違うものになってくる疑問が、多かったです。

ゴッホの贋作は多く出回っていますし、科学の発達によって真偽のほどが変わっていくのも当然のことで、今回の真作の発見も、また後世には覆される可能性もあり微妙なところではないでしょうか。

真作とされた作品は?

果物と栗のある静物(Still Life with Fruit and Chestnuts)」(1886年) 油彩、キャンバス、27x36cm

1886年の秋に、フランス、パリで描かれたものであり、一度は、ゴッホの友人でフランス人画家、エミール・バーナードが所有していたと判明しました。その後、バーナードの母親がペルシャ人のデーラーに売り渡したそうです。

1960年に、アメリカに移民したドイツ人弁護士夫妻に、美術館へ寄贈されました。しかし、専門家たちの鑑定から、色彩と時代考証の結果、贋作だと何度も判断され、ゴッホの作品目録には載っていなかった絵です。

1886年の作品であるなら、1890年の死亡したゴッホの晩年の作品ということになります。

小さめの作品ですが、確かに白色の入れ方は、ゴッホの筆致ですね。

ゴッホの「静物画」は、彼の精神的、経済的な苦痛と自身の能力の不確実性を表し、不快感を私達に与えます。

この作品にも、そのような重さが伝わってくるような気がしませんか?

ゴッホの作品の信憑性が問題になるのは、戦後のゴッホの絵画が右肩上がりで、贋作が非常に多いということと、ゴッホの作品が生存中に殆ど売れていず、時代の確認ができないことが大きな原因となっています。

「果物と栗のある静物」がある場所、美術館や展示は?

カルフォルニア州、サンフランシスコにある「Fine Arts Museums of San Francisino」が、このゴッホの「果物と栗のある静物」を所有しています。

サンフランシスコ美術館は9つのエリアの分かれていて、約15万点の美術品を所蔵しています。

この作品は最近では、Legion of Honorのギャラリー19に展示されていました。

<Legion of Honor Museum San Francisco>

今現在では、ゴッホの真作とされた「果物と栗のある静物」の公開予定はまだ発表されていません。

ファインアート サンフランシスコ美術館の館長によると、ヨーロッパ絵画のセクションに展示する予定だということです。

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真作である理由は?

果物と栗のある静物」を真作であると明らかにしたのは、オランダのアムステルダムにあるゴッホ美術館(Van Gogh Museum)です。

しかし、具体的にどのような鑑定をしたかまでは、発表していません。

X線での化学分析や莫大の資料からの検証が再度なされ、キャンバスと絵の具がゴッホのものであることや、制作年がゴッホの画風とマッチしていると判断しました。

この絵での興味深い発見は、赤外線技術を使用して、この絵に下に、スカーフを巻いている女性の肖像画があることを見つけました。

この女性像は、「果物と栗のある静物」の数ヶ月前にゴッホがアンテワープに滞在していた時に描かれたと判断され、常時、経済的に貧窮していたというゴッホの生活の裏付けにもなります。

この塗りつぶされた女性像のモデルも気になりますね。モデルとして雇っていた娼婦なのか、それともゴッホが恋心を寄せていた主治医の娘なのか?公表がたのしみです。

ゴッホ美術館でな年に200件以上の鑑定依頼が来るそうです。しかし、1988年から真作であると判明したのはたったの14作品のみです。

50年近くかかって、この作品がゴッホの真作であるとの決定は、非常に喜ばしいことでしょう。

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