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フェルメール作品「赤い帽子の娘」の解説

2018年10月に、上野の森美術館で「フェルメール展」が開かれます。35点しか現存しないと言われるフェルメール作品のうち、今回は8点もの作品が展示されます。

フェルメール展 「手紙を書く女」など国内最多8点 10月、上野の森美術館
■「赤い帽子の娘」日本初公開 
産経新聞社は17世紀オランダ絵画黄金期の画家、ヨハネス・フェルメールの名画を集めた「フェルメール展」を10月5日から上野の森美術館(東京都台東区)で開催するにあたり、日本初公開を含むフェルメール作品4点の追加発表を24日、東京都内で行った。また同展のナビゲーターに、女優の石原さとみさん(31)が就任した。35点前後しか現存しないとされるフェルメール作品のうち、国内展最多となる8点が世界から集結する注目の展覧会。昨年11月に「牛乳を注ぐ女」など4点を既に公表しており、この日は初来日となる「赤い帽子の娘」(ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵)、光の表現が美しい「手紙を書く女」(同)など新たな4点を明らかにした。同展は来年2月3日まで東京で開催された後、一部作品を変更し大阪市立美術館に巡回する。  出典  産経新聞

では日本初公開の「赤い帽子の娘」を解説していきましょう。

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概要

「赤い帽子の娘」はもっとも小さい作品の一つです。パネルにオイルで描かれていて、23センチx18センチの大きさです。(ナショナル・ギャラリー蔵)

この肖像画の女性がフェルメールの親族であったとも言われますが。まだはっきりとは解明していません。

女性は椅子に座りこちらを見つめていて、鑑賞者と目が合います。帽子の活気ある赤色とローブの豪華な青色を使い、全体を統一させるために、白色をブラウスに使いました。彼の作品の中では珍しい構成と、鑑賞者の心理的効果を狙った作品です。フェルメールの絵にしばしば登場する、背もたれに獅子頭の飾りの付いた椅子は、部分のみを描いています。エックス線写真によって、この作品は男性の肖像画の上に、描かれたことがわかりました。

絵画材料

赤い帽子は2つの層で塗装されています。下層は黒色顔料と混ぜられた朱色で構成され、上層はまだーレイクの釉薬です。緑色の領域にはアズライトと黄土、壁面には褐色のアンバーの混合物を使用しています。

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所有経歴

フェルメールの自画像ではないかといわれている

 

1665年から1666年には、フェルメールのパトロン、醸造所を営んでいたクラエス・ヴァン・ルイヴェンが所有していたようです。彼の死後、1681年に妻のマリアに継承され、のちに、娘のマグダレナと娘の夫のヤコブ・ディシウスが所有しました。

1696年にアムステルダムのオークションで販売され、フランスの軍人ルイ。バティスト男爵が購入しました。その後、1822年にパリでオークションにかけられ、バロン・バロネスが所有しました。1925年にアメリカの銀行家アンドリュー・メロンが290,000ドルで買い取りました。1937年にナショナル・ギャラリー・オブ・アートが設立されるまで、メロン エデュケーショナル アンド チャリタブル トレストが保管していました。

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