サイトアイコン しゃえま偶感

相良育弥【茅葺き職人】の経歴と活動のきっかけは?茅葺きは最先端の建築資材?

茅葺き職人の 相良 育弥(さがら いくや)さん。

神戸市北区淡河町を拠点に、茅葺屋根の葺き替えや、補修の仕事をしています。民家から文化財まで幅広く手掛け、 茅葺きの魅力を多くの人にしってもらうため、ワークショップも行っています。

ここでは、相良育弥さんのプロフィール、経歴、賞歴や、茅葺き職人になったきっかけなどをみていきましょう。

sponsored link

相良育弥のプロフィール  学歴・賞歴

生年:1980年

出身地:兵庫県神戸市

学歴:建築デザイン専門学校

賞歴:神戸市文化奨励賞受賞

淡河かやぶき屋根保存会「くさかんむり」の代表。

神戸市内の茅葺き屋根のメンテナンスや修理、葺き替えを生業にしながら、店舗の壁やイベントの舞台などで、現代的な茅葺きを表現する気鋭の茅葺き職人です。

相良育弥の家族

相良さんは結婚していて、お子さんが一人と猫が一匹います。

奥様の名前はみかさん、息子さんの名前はカンスケくんです。実に素敵な家族のようですね。

相良育弥が茅葺き職人になったきっかけ

相良さんは、建築デザインの専門学校に通っていた頃から、DJをしていたので、卒業後も建築関係の会社に就職しませんでした。

しかし、DJだけでは食べて行けず、20歳から24歳までは、第くさんだった祖父の家の牛小屋を改装して、そこにこもりひたすら本を読み漁っる、将来の仕事を模索していました。

そこで、大地と共に生きる宮澤賢治に憧れ、「百姓」を志します。しかし、減反で米がつくれず、生活に必要とされる百の業(わざ)ができる人間にはなれず。「三姓」止まりになってしまいます。

そんな時に出会った茅葺きのアルバイトをします。茅葺き親方に言われた「茅葺き屋根は百姓の業でできている」との言葉に感銘し、2006年、26歳で弟子入りします。

修行後に独立したものの、茅葺き職人としての強い意志ではなかったそうです。相良さんの地元には、メンテナンスすべき茅葺きの建物がたくさんあるのに、それを担う若手の茅葺き職人がいなかったのです。それで「自分がやらざるを得ない」という義務感もあって、職人を続けることにしたのだとか。

しかし、仕事を続けているうちに、顧客からの注文、感謝、クレームをダイレクトにうけるようになり、茅葺きの仕事が楽しくなって意欲が出てきたそうです。

相良育弥の創った建築

sponsored link

茅葺きは最先端の建築素材?

オランダの家屋  引用元:https://gateroof.exblog.jp/11635504/

オランダやデンマークでは、茅葺き屋根を持つモダンな公共施設や住宅がどんどん増えているそうです。オランダもデンマークも寒い国ですが、断熱素材や床暖房などを効果的に使って、冬でも快適な茅葺き住宅が続々と誕生しているとか。理由は最も環境負担が少ない素材だからです。

茅葺き屋根の寿命はだいたい20年から30年です。寿命を迎え役目を終えると、畑の肥料にされ、相良さんいわく「効率的で究極のリサイクル」だそうです。欧米の家屋の屋根に使われているシングルは、寿命が10年から15年ぐらいですから、まず、茅葺きのほうが長持ちします。そのうえ、エコ思考は高いヨーロッパでは、茅葺きは人気があるでしょう。

デザインの面でも茅葺きのほうが、個性的なものに創り上げることができますから、魅力的であることは確かです。ただ、費用が通常の屋根や壁などに比べ、数倍はするので今のところは、限られた人たちの間だけの家屋でしょう。

建築美をより強く感じられる「茅葺き」ですので、これからは公共施設にもっと取り入れていってほしいと思います。

あわせて読みたい
樋口一葉と恋人半井桃水は純愛だったのか?激動の人生に静かなる愛|芸術家の恋人たち24歳で亡くなった明治の小説家 樋口一葉(ひぐち いちよう、1872年5月2日- 1896年11月23日)。 代表作「たけくらべ」「に...
モバイルバージョンを終了