山口県萩市の萩焼窯元・三輪窯。三輪窯は江戸時代寛文年間に起こったと言われ、代々坂高麗左衛門の坂窯と共に萩藩の御用窯を務めていた由緒ある窯元です。その三輪窯の当主が代々三輪休雪を襲名しています。
ここでは、13代目三輪休雪のプロフィール、学歴、経歴、賞歴、個展や作品の価格をみていきましょう。
13代目三輪休雪のプロフィール 学歴・経歴・賞歴
氏名:三輪和彦
生年:1951年
和彦さんは人間国宝の十一代休雪(2012年逝去)の三男で、十二代三輪休雪は、兄の龍作(りょうさく)さんです。
中学の頃、アメリカの陶芸家 ピーター・ヴォーコス作の皿に出会い、1975年から5年間米国に留学。
ピーター・ヴォーコス 1994−2002
ギリシャ系アメリカ人美術家。陶芸とファインアートの伝統的な壁を飛び越えた、抽象表現主義陶磁器作家として知られる。機能的な食器類作りから始まり、オーティス芸術大学、カリフォルニア大学バークレー校に陶芸学部を立ち上げた。ヴォーコスの作品は抽象的で彫刻的である。教え子たちからは多くの高名な陶芸作家が輩出している。
1981年に帰国し、三輪窯で制作を開始します。
2000年、山口県立美術館「三輪和彦の茶室・黎-REI-」展を開催。翌年、岐阜県陶芸美術館「現代陶芸の100年」展出品。2003年に 茨城県陶芸美術館「現代陶芸の華-響きあう色と形」展出品。
2007年 日本陶磁協会賞受賞。
2019年 十三代三輪休雪を襲名。
和彦さんはアメリカ滞在中に行ったカリフォルニアの国立公園で、ヨセミテ渓谷から見た、世界一と称される花崗岩の一枚岩「エル・キャピタン」に衝撃を受けました。「1000メートル近い垂直の岩壁を目の当たりにして、日本では感じることができない圧倒的な存在感、厳しい自然の中から生じた生命力が脳裏に焼き付けられました」と語っています。
400年の歴史を持つ萩の陶器の作風を維持しながらも、素材である土と対峙し、これまでにないスケールの大きな陶の造形を制作しています。
茶わん「エル・キャピタン」は、長年の間熟考し、ヨセミテのエル・キャピタンに畏敬の念をこめて、13代の茶碗でなければならない一服とは何か、を追求しています。
茶碗は半円形をしていないので、飲みにくいように見えますが、不思議と手に馴染み、非常に飲みやすい茶碗だそうです。また、見る角度により表情が変わるのも魅力の一つです。
13代目三輪休雪の作品と価格
茶碗の価格は5万円ぐらいから200万円と幅があります。
13代目三輪休雪の個展
三輪清雅堂
三輪休雪の10代から13代の作品は「三輪清雅堂」で見ることができます。
〒758-0027 山口県萩市吉田町3
電話.0838-22-0895