ふっくらとした優しい表情の雛人形で知られる人形作家の鈴木賢一(すずき けんいち)氏。
江戸木目込人形作家の第一人者であり、作品は2004年に埼玉県の無形文化財にも指定され、皇室に献上されたこともあります。
ここでは鈴木賢一氏の経歴や名人の匠の技がひかる作品をみていきましょう。また、江戸木目入り人形の博物館も紹介します。
鈴木賢一のプロフィール 経歴・学歴
生年:1918年
没年:2010年 享年92歳
出生地:東京 浅草
1931年 13歳 御所人形の野口春彦氏に師事。
1933年 15歳 春彦氏逝去のため、兄の野口光彦氏に師事。
1940年 22歳 童宝美術院展 初入選
1942年 24歳 結婚
1953年 35歳 第5回現代人形美術展特選
1956年 38歳 第12回日展入選
1964年 46歳 埼玉県岩槻市へ転居。東玉工房主任作家
1971年 53歳 第18回日本伝統工芸展入選
1979年 61歳 通産大臣認定 伝統工芸士に認定される
1985年 67歳 東玉人形学院 開校指導にあたる
1990年 73歳 勲6等瑞樹宝章授章
1993年 76歳 皇太子殿下ご成婚のお人形製作、天皇、皇后両陛下への献上品製作
2004年 87歳 無形文化財の認定を受ける
2006年 89歳 さいたま市文化賞受賞
2010年 92歳 6月 逝去
鈴木賢一の人形作品と価格
現在の価格は、価格は20万円から120万円まで。
江戸木目込人形とは
木目込人形(きめこみにんぎょう)とは、桐の粉をしょうふ糊で固めた桐塑(とうそ)で作った型に、筋彫りをし、そこに布地をきめ込んで(挟んで着付けて)作るものです。
江戸時代中期に、京都上賀茂神社で祭事に使う、柳筥(やなぎばこ)の材料である柳の木の残片で、神官が、木彫の小さな人形を作り溝を付けて、そこに神官の衣装の残りの布を挟んで着せ付けたのが始まりだと言われています。
当初は賀茂で作られたため「賀茂人形」と呼ばれていましたが、衣装の生地を木の切れ目にはさみ込んで作るところから「木目込人形」と呼ばれるようになり江戸に伝わりました。 出典:伝統工芸青山スクエア
江戸木目入り人形の博物館
東玉・人形の博物館
鈴木氏が工房の主任作家、学院の開設に関わった東玉で、木目込工房で、ひな人形の制作が見学できます。
株式会社東玉 |
所在地 : さいたま市岩槻区本町1-3-2 |
TEL : 048-756-1111 |
FAX : 048-757-3113 |
URL : http://www.tougyoku.com |
江戸木目込人形博物館
塚田工房
住 所 〒131-0033 東京都墨田区向島2丁目11-7
TEL03-3622-4579 FAX03-3622-4590
http://www.edokimekomi.com/kimekomi-museum.html
予約が必要ですので、塚田工房にお問い合わせください。