エッセイスト、イラストレーターの能町みね子(のうまち みねこ)さん。ご自身では「漫画家』という肩書を名乗っているようです。
代表作は『オカマだけどOLやっています』で、プライベートでは、恋愛感情のないゲイの男性と変わった形の夫婦関係をつくっています。
ここでは、能町みね子さんのプロフィール、経歴、学歴、著書をみながら、結婚相手の男性との関係や、家族のことをみていきましょう。
能町みね子のプロフィール 経歴・学歴
生年月日:1979年3月17日
出身地:茨城県牛久市
学歴:東京大学
能町さんは、北海道で男性として生まれ、2歳のときご両親とともに茨城県に引越しました。大学時代は音楽サークルに所属し、ボーカル、ドラムを担当。
卒業後は、性同一障害者として、会社勤務しその様子が『オカマだけどOLやってます』で出版されています。
2007年にタイで性適合手術を受け、戸籍も女性に変更しました。現在はとても女性らしく見えますが、かなりつらい過去を体験したようです。
ウェブサイトでエッセイ「くすぶれ!モテない系」を連載。それを機にイラストレーター兼エッセイストとして活躍。画力があり、的確な分析に基づいた考察には評価も高く、多くの雑誌連載やウェブ連載、挿絵などを手掛けています。
能町みね子の弟
パフェ評論家の斧屋さんは、能町みね子の実弟です。
表参道のエンメにて、タルト・タタンパフェ。
よく煮たりんごのキャラメリゼとパイ生地、その上に白味噌のクリームで塩味のアクセント、中層は根セロリのアイス、りんごのジュレ、フレッシュりんご、深層は表層の要素を反復。冬らしいねっとり濃厚感。香り、食感、塩味、安定感のある構成。 pic.twitter.com/2pAn0c208k— 斧屋(おのや) (@onoyax) December 5, 2019
パフェの「五感」「ライブ感」「物語性」を重視し、評論を書いたり、講演をしたりしています。『東京パフェ学』(文化出版局)、『パフェ本』(小学館)を単著で出版しています。
能町みね子のおすすめ本は?
結婚の奴
人生を変えるような恋愛だの結婚だのは無理だが、ひとりは嫌だ。ゲイの夫(仮)と、恋愛でも友情でもない生活をつくるまでを綴った能町みね子の最新作。 出典:アマゾン
私以外みんな不潔
勝手に他のつまらない子供に、私のなかに入ってこられるのはごめんである。か弱くも気高い、五歳の私小説。 出典:アマゾン
能町みね子の結婚相手は?
能町さんは、結婚を前提で、11歳年上の、ゲイライターのサムソン高橋さんと2016年から一緒に暮らしています。
もともと能町さんのファンだったサムソンさんは、ツイッターを通じて知り合ったのがきっかけで、文章が上手で、視点が近いところに惹かれたそうです。
サムソンさんは、『SAMSON』編集部で編集者およびライターとして勤務していて、2002年からフリーで活躍。
恋愛感情がなくて結婚を考えたのはなぜ?
二人はサムソンさんの東京都北区の自宅で、結婚生活を送っています。
能町さんは強い結婚願望があって、恋愛にも何度もチャレンジしたそうですが、どうもうまくいかなかったようです。そもそも、恋愛にのめり込むことができず、恋に落ちる人の気持ちが分からないと言っています。また、恋愛のために努力するのは、自分の感情を殺すような感じもするそうです。
能町さんにとっての結婚は、結婚の制度の魅力と、十数年、ひとりで生活するのに飽きてしまった理由で、気の合うサムソンさんと結婚を考えてたそうです。能町さんが「結婚」の話をだしたとき、サムソンさんが承諾してくれたのはラッキーだった、と語っています。
現在の生活は、サムソンさんがほとんど家事をして、二人で家にいるときはお互いスマホをいじっていて、あまり話さない日もあるそうです。
これでは、実情は、仲の良い友人との同居という生活とかわりないでしょうから、ふたりとも「結婚」という法的利点を大きく考慮したのでしょうね。もしくは、性転換をして女性になったことで、負い目があったり、心の闇を抱えているかもしれません。または、芸術家らしく、新しいなにかを人生に取り入れ、自分の創造性を拡大させたかったような気もします。
夫婦の形はカップルの数だけありますから、こうしたスタイルも珍しくはなくでしょう。能町さんは、戸籍上女性、サムソンさんは男性ですから、書類上では一般的な結婚ということになります。しかし、同性結婚が認められつつある今、恋愛感情のない気の合う同性の親友と「結婚」するカップルも、この先増えていくのではないかと思われます。