陶芸家の村越風月氏は常滑焼の急須を主に制作されています。
朱泥土を使い、赤と黒の美しい色合いに定評があり、急須の作品はとても人気があります。
陶芸家 村越風月のプロフィール、経歴、学歴、賞歴、作品とその価格を紹介します。
村越風月のプロフィール 経歴・学歴・賞歴
生年:1950年
所属:日本工芸会正会員、日本煎茶工芸協会
村越氏は常滑の窯元の家に生まれ、高校に通いながら、人間国宝の陶芸家三代山田常山氏に師事。半世紀近く、急須制作に取り組んでいます。
山田常山 陶芸家 人間国宝 (1924〜2005)
本名は稔。愛知県立常滑工業学校窯業科にて学び、祖父・初代 山田常山、父・二代 山田常山に師事。1961年に三代 山田常山を襲名。国内外数々の展覧会での受賞、また常滑「手作り急須の会」会長などを務める。1998年、重要無形文化財技術保持者(人間国宝)の認定を受けました。常山氏が作る急須には、古典的なものからモダンなものまで、100種類を超える形があるといわれています。
賞歴
- 日本煎茶工芸展 第一席文部大臣奨励賞(第七回展)受賞
- 全日本煎茶道連盟賞(第八回展)受賞
- 煎茶工芸協会奨励賞 受賞三回
- 長三賞陶業展”長三賞”受賞
- 長三賞陶芸展・陶業展 奨励賞 各受賞
- 陶業振興店 常山賞 受賞
- 愛知県優秀技能者県知事表彰
- 伝統工芸陶芸部会展 日本工芸会賞(第42回)受賞
村越風月の作品と価格
般若心経彫の朱泥急須 販売価格 171,000円 引用元:https://page.auctions.yahoo.co.jp/
引用元:https://www.nihonkogeikai.or.jp/
常滑焼の急須
常滑焼は、瀬戸、信楽、越前と並ぶ日本六古窯のひとつで、愛知県常滑市を中心につくられている陶磁器です。歴史は平安時代までさかのぼり、江戸時代なってから、朱泥の陶器が作られました。
朱泥土は耐水性に飛んでいるので、急須にはピッタリの材料です。釉薬をかけないものから始まりましたが、近年では釉薬のかけ、朱、黒、みどりなどの様々な色合いが楽しめます。常滑焼きの成形は、ろくろ、押し型、手捻り、ヨリコなどほか陶器のように制作者によって違います、村越氏は主にろくろ成形で、急須を作っています。
朱泥(しゅでい)の急須
常滑のやきものとして広く知られているものに、お茶を注ぐ朱色をした朱泥の急須があります。朱泥の急須は、医師平野忠司が幕末文久年間、杉江壽門・片岡二光の二氏に種々意匠を授けて研究を行わせ、編み出されました。その後、明治十一年になり、中国清国の人金士恆(きんしこう)が書画遊歴の爲に長崎に来朝したのを、鯉江高司が常滑に招き、伊奈長三(四代)・杉江壽門に支那式急須の製法を伝えました。しかし、叩きによる製作が当時の習慣に合わず器形も大きい為に、従来のロクロ成形に戻りました。以後生産量も増し、広く普及することとなりました。 出典:日本のやきもの